いくつか記憶に残る本というのがある。
最近復刊された『黄金町マリア』などは、その最たる例だろう。
さて、知らない人もいるかもしれないが、丸山ゴンザレスは書籍の編集者でもある。
そのため、自分の原稿を仕上げる傍らで、人様の本を企画・編集することが日常だったりするのだ。
そんなこともあって、私が編集させていただいた本が10月23日に発売された。
『青線 売春の記憶を刻む旅』
著者の八木澤高明さんは『黄金町マリア』の著者でもある。
八木澤さんとの出会いは、『特選小説』でインタビュー記事を担当させてもらったことがきっかけだった。インタビューもそこそこに、これまでのアジア体験などを話しまくり、とんでもないライターがきたなと思ったことだろう。
そんな出会いではあったが、結果として挑戦的な一冊に仕上がったと思う。
随所に八木澤さんのこだわりが満載で、性風俗ファンならずとも満足できる内容になっているはずだ。
ちなみに青線の定義など、わからない人のために、著者の八木澤高明さんがブログで次のようにまとめてくれています。
http://yagisawa.cocolog-nifty.com/
『青線』(スコラマガジン)
10月23日に新刊『青線』が発売となります。青線と聞いて、何だという人が多いと思います。戦後直後まで当局の許可を得ていたエリアでの売春は合法だったわけですが、そこは通称赤線と呼ばれていました。一方で、こっそり違法売春をしていたエリアは青線と呼ばれていました。その青線の名残りを歩いたのが、今回の本になります。青線エリアは横浜の黄金町、町田、新宿ゴールデン街などはっきりとした場所もありますが、基本的には曖昧で、ほとんどが消え去り、今では人々の記憶の中にしか残っていないエリアも多く、サブタイトルに”売春の記憶を刻む旅”とつけた次第です。是非とも、ご一読ください
失われ、消え去った今だからこそ読みたい。
そんな内容になっています。
青線 売春の記憶を刻む旅/スコラマガジン
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