昨年、当別荘10周年を記念して開設した新カテゴリー『いまさらですが』シリーズ、忘れた頃に第2弾をおおくりします^
今作行ったのは・
日本最古にして、100年以上経った現在も日本を代表する動物園、上野動物園です
で、なぜ今更、行ってきたのかですが・
お目当てはアノ、昨年同園で生まれたパンダ”シャンシャン”(香香)を見るためでした
しかし久々に入ってみると、時代に対応して変化し続けている動物園であるという事も目の当たりにしました。
シャンシャンだけでなく、【今の上野動物園】ってどうなっているのか?をご覧下さい。ではスタート
・という事で、上野駅に着きました
行ってきたのは去る2月下旬、この日朝の上野、気温2℃(寒)
みぞれ混じりの雨が降る上野公園、西郷さんも「寒いでごわす」と言ってましたw
通勤等で駅へ急ぐ人がパラパラと通るだけの、寒く閑散とした朝の公園ですが・
人だかりがする熱い一角が!
上野動物園・表門の前です
僕この日、開園1時間前に来たんですが、既に長蛇の列!
勿論皆さんの目当ては勿論、パンダの赤ちゃん”シャンシャン”を一目見るためです
報道されてます通り、当初シャンシャンを見るためには、事前にエントリーして抽選に当たる必要がありましたが、今月(2018.2)からは先着順で観覧できるようになりました
しかし、学校が春休みに入る前の平日、しかもこの悪天候でこれだけの列とは・・
これだと、春休みになれば大変な事になりそうです
9:30開園!
表門(行列していた公園側の正門)が開くと、皆一斉に↑『観覧整理券配布所』へダッシュ!w
パンダを見るためにはまず、この配布所で整理券の交付を受け、その整理券に示されている時刻に再度パンダ舎前で行列するという段取りです
という事で、指定時間に再びパンダ舎の前で行列
お、パンダ舎がみえてきた!
開園前に1時間、園内で30分並んだ末、↑ようやくパンダ檻の前に!
しかし、シャンシャン見学には細かな、というか厳しい順序が定められています。
見学者は30人程度づつ分けられ、係員の誘導により檻の周囲をすすむんですが、途中、檻の前の指定箇所4ヵ所で30秒程度(!)立ち止まって、撮影・見学できます
まずは、↑屋外檻で30秒停止w
母親のシンシンがいました
↑竹(笹?)を食べています
しかしシャッターチャンスはわずか30秒
係のかたに促され、次の地点へ・
観覧ポイント4ヵ所のうち2ヵ所は屋内の檻、↑誘導に沿っていよいよ屋内へ。シャンシャンはここにいるようです^
屋内檻の、奥のほうに~
お!
おぉ~
いました、↑シャンシャンが木の上に!
理屈抜きにかわいい・
でも、全然動きませんでした(笑)
例えがわるくて申訳ないんですが、木の上でジーッと動かないアノ動物、ナマケモノをちょっと思い出したりしました(シャンシャンごめん^^)
あっという間の30秒×4でしたw
でもやっぱり、実物はかわいかったなぁ・^
パンダ舎出口には、いくつかの解説板があり、上野のパンダ歴史について改めて知る事が出来ます
↑シャンシャンのパネルには、誕生から現在までの経過が細かく記されてて興味深かったです。
シャンシャンは昨年6月12日に生まれました。
父・リーリー/母・シンシンとも中国から"借受"で上野へ来ており、その子であるシャンシャンも中国の所有になるそうです。
あと、かなり重要な事が現時点ではあまり報道されてないと思うんですが、借受たパンダに子供が生まれた場合には、生後2年で中国へ返還するという協定もあるとの事です。早ければ来年には、シャンシャンは中国へ旅立つかもしれないんです・
そんな、出会いと別れを繰り返してきた、↑上野のパンダたち。
1972(昭和47)年、日中国交正常化を記念して初来日したカンカン・ランランに始まる歴代のパンダ、あの時のパンダブームの大フィーバー、今でも覚えています(古)
現在、世界にジャイアントパンダは野生と飼育を合せてわずか2000頭余だそうです。
しかし、生息地の中国・四川省や、ここ上野等飼育している世界各国の動物園の努力あって、2016年に絶滅危惧種指定が解除になったとの事。とはいえ、世界的にも貴重な種である事にかわりありません。
そんな貴重な3頭が、ここ東京の都心で大切に飼育されています
ともあれシャンシャン、元気に育ってほしいです
(※パンダについては、ラストに又少し出てきます)
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・では、せっかく久々に来たので、園内を見て廻ります^
まずはゾウからいこう
ゾウ檻の前には沢山の人が!
ゾウもなかなかの人気ですw
↑ゾウさんいました^
檻の枠が太い上、その前面にはガラスもあったため、↑わかりにくい写真ですが、やさしい目をしたアジアゾウ(インド象)、4頭いるそうです。
実は、『上野動物園ゾウの歴史は、上野動物園の歴史そのもの』と言って過言でない程、開園当初から同園はゾウを受け入れてきました
上野動物園は1882(明治15)年、日本初の動物園として開園しました。
その6年後(1888)、今を遡ること130年前、シャム(※現タイ)から贈られたゾウ2頭が上野へ来たのが最初という、長い歴史を持ちます
又、終戦直後の1949(昭和24)年には、インドから贈られた『インディラ』が来園。全国各地を巡回し(※上野動物園は当時、移動動物園もやっていた)、敗戦で疲弊していた国民に希望を与えました。
"インドで終戦直後"といえば、インドは敗戦後の極東軍事裁判等でも常に、日本に対して寛大に、時には擁護してくれました。真の友好国だと思います。
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続いては~
次は、ゾウの隣にあった↑"サル山"へ
このサル山、1932(昭和7)年につくられ、日本最古の動物園内サル山と言われています。
↑"サルの体重計"があったんですが、1匹乗っても2匹でも数値は動かずw、作動してるのかどうか不明(笑)
寒さの中、↑ペアで毛づくろいしてるのがかわいかったです^
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次は、『クマたちの丘』
現在の上野動物園は、種別や生息地ごとに区画がブロック化されていて、わかりやすく見学出来るようになっています
白クマ発見^
大きなホッキョクグマが激しく動き回っていました。迫力満点^
付近にはヒグマやツキノワグマ等、おなじみの熊もいました
上野動物園の面積は、約14haとの事。
都心にあるので狭隘なイメージもありますが、歩いてみると案外広くも感じます。
↑真新しい”動物医療センター”も
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次は~
ゴリラ&トラ^
トラ檻にはスマトラトラ(いい名前^)がいました
動物園には必須とも言えるトラですが、世界的に絶滅の危機に瀕している貴重な動物です
↑ゴリラの屋外檻
大変広いものでしたが、ゴリさんは残念ながら、朝からお休み中みたいでしたw
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ここから後は、『鳥オンパレード』になってきます^
上野動物園、実は鳥類の種類が大変多いという一面もあります
ツルだけでも何種類いるんだろう、という多さでした。
↑『バードハウス』という、鳥類専用の屋内展示棟もあります。
お~
厳寒の外とは別世界、暖かいです
主に温暖な地域の鳥たちを集めているので、色彩鮮やかな鳥も多く見られました^
トキの一種、↑『ハゲトキ』
日本のトキは絶滅してしまいましたが、これは南アフリカに生息するトキです。
卵の食用でおなじみの↑ウズラですが、そういえば最近"うずらの卵"ってあまり食べてないなぁ~
再び寒い屋外へ
鳥類の檻が、↑さらに続きます
↑ワライカワセミです。名前は有名ですが、実際見るとけっこうデカかった
↑まん丸になって寒さをしのいでいるかわいい姿、北欧に住むスバールバルライチョウ
↑上野動物園の地図ですが、『東園』(※公園側)と『西園』(※不忍池側)に分れています。
パンダ舎等これまで東園側をみましたが、次に西園へ行ってみたいと思います^
東園~西園の間には”園内モノレール”が走ってます
数々の特記すべき特徴があるモノレールなので、これから乗ってみたいと思います
↑東園駅に掲出されていた、歴代のモノレール車両
現在の車両は4代目だそうです。
同モノレールの歴史は、後程纏めて書きます。
駅に、↑モノレール電車が入ってきました!
2両編成で、懸垂式です
車内で乗客は、↑ベンチに外へ向いて座ります。
"集団離反式ロングシート"とでも呼べる(?)格好です
出発してすぐ、↑東園と西園の間、公道を跨ぎます
ここで、園内モノレールの歴史/現状について纏めておきます
このモノレール、正式には『東京都交通局 上野懸垂線』といい、1957(昭和32)年、日本最初のモノレールとして開業しました。
名の通り、東京都交通局が運営し、『鉄道営業法に準拠した地方鉄道』という扱いで、遊具ではなく正式な交通機関なんです。
別途運賃も必要です(※2017現在・片道150円)
距離わずか300m程、約3~4分の短い旅ですが、けっこう乗り応えありました^
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ラストに、Wo流に纏めた『上野動物園の3大特徴』を書いて締めたいと思います^
①鳥類が、殊の外充実!
まず特筆したいのが、"鳥類の種類の多さ"
今作中で写真が登場した鳥類、同園にいるうちの1/10も出ていません
『上野といえばパンダ』のイメージがあまりにも浸透しているので余計そう思うのかもですが、世界中から珍鳥・奇鳥をこれでもかと集めてきている印象の園内でした。不忍池の一部を園内に取り込んで水鳥の屋外観察も出来る等、ホント鳥類に力が入っていて、僕は『上野動物・鳥類園』と改称してもいい位だとさえ思います。
現に、同園のマークは↓の通り、パンダでも無ければ、同園のシンボル・ゾウでもありません。
鶴を意匠化したと思われる、鳥のデザインです
②種の保存に熱心!
これは上野動物園に限った事ではないと思いますが、動物説明のものとセットで、『この種の現状と、種の保存への取組み』の解説板を掲げていた檻が多かった事
例えばゾウやキリンなど、動物園には欠かせないメインの動物でさえ、現在ワシントン条約により、野生動物を捕まえて国際移動させるのはほとんど禁止に近い状態(※例え公設動物園であっても)です。
そのため、交配・繁殖は、世界中の動物園にいる個体を貸借しながら行っているような『綱渡り状態』となっています。
目の前の檻にいるおなじみの動物たちも、多くは絶滅の危機に瀕している事を知ってほしいと強く訴える展示・解説を基調としているのが印象に残りました
③大人だけのグループも多かった
”動物園といえば家族連れ、特に小さな子供連れ”というのが定番イメージですが、上野の場合、この日の印象では『大人同士だけで来ているグループ』も多く見受けられた、という事
時期的に"シャンシャン効果"もあったとは思いますが、園内には、女性同士や、スーツ姿の会社の同僚同士(?)とか、ご高齢者同士も多かったし、まぁ都心で交通至便という立地も関係してるでしょうけど、この度のシャンシャンも追い風に、動物園も博物館のような『大人も楽しめる施設』へシフトしていくのかなぁ・とも思います
いまさらですがシリーズ、今回・第2回は『都内のいまさらスポット』、今も変わり続ける日本最古の動物園を訪ねてみました。次回の"今更"はどこなのか?いつなのか?w、お楽しみに^
(※2023.7 文一部修正)