当地鹿児島では連休始めに雨が降ったが、5月に入ると五月晴れの好天気だった。私はここ1、2年膝の調子悪く、年のせいかなと軽くみていたが何と4月に入るや立ち上がるのも、又歩くのも痛くて大変になる。何とか頑張って夏野菜を全て植付け完了して4月14日手術入院となった。半月板損傷とかで全身麻酔ではあったが2時間程で済んだそうだ。1週間もたつと非常に経過が良いので、これ又ここ2、3年前から痺れと痛みで大変だったが、膝程ではなかったのでほっておいた左手の手根管症候群なる手術も“ついで”にやって貰うことになった。この手術は1時間位だったがやはり全身麻酔だった。若い人には大した手術ではないようだが、80歳前の私には結構堪えた!それでも現代医療とスタッフのお陰で2、3日すると痛みも引き小康状態となりほっとする。入院中はコロナの関係で面会謝絶であり、本を読むか、テレビを観るかだったがスマホのお陰でラインを使い外部と連絡がとれて随分助かった。

 北海道の遊覧船事故が連日報道されているが、コロナ禍で経営的に大変な会社が無理を承知で出航して起きた事故と思っていた。しかし無線器は故障しており船首部分に大きな損傷が在ったりと、いい加減な管理体制が浮き彫りになり、経営、管理責任が問われ一大バッシングとなっている。これを契機に全国の遊覧船の点検を厳重にして貰いたいものだ。冷たい海に救命胴衣はないだろう。救命ボートは絶対に必要なのだ。

 当初はロシアの無謀な進攻によるウクライナ側の悲惨な状況が写し出されロシア憎しの大合唱だった。その内段々と両国の歴史的に複雑な国民感情や悲惨な歴史体験が紹介されるにつけ冷静に両国のプロパガンダや西側の情報からある程度の実情が見えるようになってきた。戦争でどちらに正義があるかは中々決めつけは出来ない。度重なる交渉や小競り合いが行われている内に抜き差しならぬ事態に陥り理性の“たが”が外れて戦争になっていくものだ。

戦争になれば何でもありで人間の持つ愚かで非情な行動が表に出てくる。又、理性のたがが簡単に外れるのは相手が弱いとみるからだ。相手の反撃を思って普通はたがを外すまでには至らない。これは人間の本性であり子供達のいじめでも相手が手強く、反撃が予測できると手は出せないものだ。それでも仲間を頼んで“しかと”したりし乍ら相手を追い込み、出てきた弱い部分を執拗に突き弱らせる巧妙な大人顔負けの非情さもやりかねないのだ。

 欧米の自由主義を自認する国々がソ連崩壊後バラバラになった構成国を自陣に引き込んでいったが、ロシアとの境界にある国々には緩衝地帯として深く関わらないことを歴史的、地政学的見地から心得ていた。一方ロシアは塗炭の苦しみを経て豊かな天然資源の下で段々と復興して自信を深め、プーチンと云う独裁者を得てかつての大ロシア帝国の拡張主義の記憶が蘇ってきたのだ。このロシアの過去の記憶に火を付けたのは外ならぬ欧米、特にアメリカだったのだ。この軍産共同体国家はタブーを破って緩衝地帯となっていた国々の自陣引き込みを画策した側面も無視できないようだ。このような複雑怪奇な国際情勢の中で永年国防を他国に委ね安逸を貪っていた我国は此処にきて上や下への大騒ぎとなっている。虎視眈々と我国の隙を狙っている隣国が在る。うっかり手を出すとかえってひどい目にあうと思わせなければならないのだ。

 

 それはさて置き私の入院中に友人と妻が畑の手入れをしてくれてラインで絵迄送ってくれる。安心して傷の治りも早くこの6日退院できたのである。