どういうわけか、馴染みの飲食店が
桜が散る如く、次々と消えていく。
店主が高齢とか、客の不入りが理由で
やむをえず廃業するのなら分るが、
繁盛店が突然、店を閉めるのは解せない。


桜が散る如く、次々と消えていく。
店主が高齢とか、客の不入りが理由で
やむをえず廃業するのなら分るが、
繁盛店が突然、店を閉めるのは解せない。


そこで俺は、閉店したある店の
店主だった男の居場所を突き止め、詰問した。
彼は無言を貫こうとしたが、やがて重い口を開いた。
お客様には本当に申し訳ないと思っている。
だが、繁盛店には繁盛店なりの悩みがあるのだ。
疲労の蓄積により体はボロボロ。
家族とゆっくり過ごす時間も持てない。
さらに、客足がいつ途絶えるか分らない不安に怯える日々。
自分が夢に見た成功とは、こんなものだったのか?
そう悩みぬいた末に、苦渋の決断をしたのだと・・・。
俺には彼の気持ちが痛いほど理解できた。
「それで、今は何を?」と訪ねると、
同じ悩みを抱えていた仲間と、新しい仕事を見つけたという。
近々、友人知人にお披露目をするので、
よろしければお越しくださいと招待を受け、笑顔で別れた。
そして当日。目の前に彼らが現れた。
まるで別人のように生き生きとして見える。
これが店を捨ててまでやるべき仕事なのか?
俺には分らないが、心の底からエールを送りたい!
※このお話はフィクションです。
閉店された店舗各位。長い間お疲れさまでした。
●骨々亭 広島市中区加古町13-13
●ゴリ家 広島市中区宝町4-13 片山ビル 1F
●唐獅子や 広島市中区基町6-27 アクア広島センター街 7F
●かっぽうぎ 広島市中区中町5-9 第一下中町ビル 1F


