過去のデータが絶対に正しい!

なんて事はないんです。

 

ある工場で製品の強度不足が問題になっていました。

 

今まで出来てたのに、

突然出来なくなったのはなんで?

って疑問が湧きますよね。

 

そんな時は、

設備とか生産条件とか、

変更したところが怪しいもんです。

 

変更したところを洗い出していくと、

粉体に薬品を添加してコネコネと混ぜ込む工程と、

押し出して必要な形に成型する工程が、

一台で出来る機械を更新したようです。

 

怪しさ満点ですね。

 

早速、生産条件の洗い出しですよ。

 

そこでは先人がテストしたデータと、

それに基づいた条件設定がされていました。

 

なんとも素晴らしい仕事してますね!

 

先人のテスト結果から、

コネる速度よりも押し出す速度を早くすることで、

強度が上昇するとのこと。

 

ならば、もっと押し出す速度上げれば良いじゃんね!

 

楽勝!っと思ってテストした結果・・・

 

 

強度上がらないじゃん!

 

なんで?って事で、

こうなると一から検討し直しますよね。

 

強度を出すためにファイバー繊維を入れ込んでいるので、

この繊維の量を増量しましたよ。

 

これでどうだ!?

 

・・・

 

・・・

 

( ;一一)・・・

 

強度はわずかに上がったけど、

微々たるもので合格基準に届かない・・・

 

なら、

コネる工程と押し出す工程の条件を

一から洗い直しですよね。

 

理屈的に考えると、

ファイバーが成形品に満遍なく拡散すれば、

強度が上がるかもしれない。

 

っという事で、

コネる速度よりも押し出す速度を下げて生産してみたと。

 

どうだ!?

 

強度上がったよ!

 

しかも、押し出す速度を下げるほど

強度が上がっていくよ!

 

という事で、

先人のテスト結果とは真逆な結果となりましたよ。

 

何でなの?って色々と検討してみると、

コネる時に使う回転棒の突起部部分の形状へ変えた事で、

それに伴ってコネる状況が変わったみたいです。

 

やはり、設備なり条件なりの変更があった場合には、

今までのデータが使えるかどうかの再確認が必要になる!

という教訓です。

粉体を水に分散させたものをスラリーと言いますが、

スラリーの状態で色々な薬品を添加して反応させる工程が、

化学工場の無機化学系ではメジャーな生産方法です。

 

反応が終わった段階で粉体を取り出す時は、

遠心分離機という機械を使います。

 

遠心分離機とは、

簡単に言うと縦型洗濯機の大きい版です。

 

この中にスラリーを入れて高速回転させる事で

遠心力が発生してスラリーの水を脱水出来るんです。

 

それで、この遠心分離機が使えるかどうかは、

スラリーの粉末の状態によってだいぶ変わってくるんです。

 

粉末が細かいと密に詰まってくるので脱水が悪くなり、

逆に粉体が粗いと隙間が空くので脱水が早くなります。

 

それを使用可否を事前に判断するため、

スラリーの状態で、「ろ過比抵抗」という項目を測定し、

ある計算式で使用可能か確認します。

 

まぁ、実験して計算するんでメンドイんですけど、

私が使用するスラリーは遠心分離機は使えない!

という結果になったんですよ。

(;^_^A アセアセ・・・

 

それを同時の上司に、

「違うろ過機じゃないと生産できない!」って報告すると、

「予算削減のために遠心分離機を使え!」って返答・・・

(;^_^A アセアセ・・・

 

会社員だし、仕方無いので実験しますよね。

 

まぁ、最初は計算式で出た条件で実験しましょうと・・・

 

(´-ω-`)。。。フム・・・   ブーーン

 

(;´-ω-`)。。。アレ?    ガタガタ

 

(;゚Д゚)。。。エッ!?    ドカン!ドカン!ピーッ

 

なんとまぁ、振動が出たので、

安全装置が起動して止まっちゃったようです。

 

中を調べてみると、

粉末がまるで砂漠の砂の様に波打って付いている。

 

どうやら、意外と脱水が早く進んで、

粉末がバランスを取る前に水が出たので、

砂漠の砂状態で重量バランスが崩れて振動したみたい。

 

なら、水の量を2倍にすれば脱水時間が伸びるので、

重量バランスが取れて脱水できるんじゃね?(´・ω・`)キリッ

 

ってことを考えて実験してみましたら、

ガタガタならずに脱水できましたよ!

 

何が言いたいのかっていうと、

シミュレーションでは出来ないって結果でも、

実際は条件変えれば出来るかもしれないってこと

 

条件変更で行けるかどうかを判断するためには、

その設備での運転条件のデータを取集して、

どのような傾向があるかを解析しておくことが重要です。

私が大手メーカーに勤めていた時の話です。

 

そこでは、最初にシミュレーションで物性値の変動の予測を立てて、

実際に実験を行って検証を行うようにして生産技術の確立を行っています。

 

勤めている当時は、

このシステムはとても合理的だなと思って、

せっせとシミュレーションを行っていました。

 

でもね、品質管理を長年続けている今、思ったんです。

 

シミュレーションって要らないんじゃないか?って。

 

だってね、シミュレーションって理論式を使って計算するんですよ。

 

それこそ、理論式やらシミュレーションソフトやらで、

コテコテに理論武装して出来る出来ないなんて言ってます。

 

でも、あくまでも理論式だから、

その反応させる設備の形状が違ったり、

使用する薬品の成分が違ったり、

微妙に色々な条件が違うんです。

 

だから、

シミュレーションと実際の結果は、

全く違うことが結構あります。

 

今まで行けなかったのが運転条件少し変えたら、

あら行けちゃった!?(;^_^A

みたいなことなんてザラです。

論より証拠という記事で書いています。

 

 

だから、品質管理は実際の設備でのデータが一番大事なんです。

 

私の提供する品質管理方法は、

その実際のデータを解析して改善策を提供しますので、

改善率は結構高いですよ!

 

 

ただね、シミュレーションしている時ってカッコイイし快感なんですよ!

 

理論式で計算した結果、こうなります!キラッ( `・ω・´)

なんてプレゼンしたら

何?!このイケメン!(≧∇≦)

ってなるじゃないですか!!!

 

それに、計算式と実測がピタッと合致した時なんて、

風呂上りのビールくらいの快感ですよ!

※ちなみに私はビール飲めないので風呂上りのコーラです。

 

何でこんなことしないといけないの?

なんて生産現場から国会の様にヤジ飛んできても、

こう言う理由だからです(`・ω・´)キリッって言ったら

あっそうですか・・・(;´・ω・)って納得してくれるし。

 

でも、これは品質管理の話であって、

設備投資する際にシミュレーションするのは大事だと思います。

 

事前に品質管理項目と運転条件の目途をつけておかないと、

設備導入して生産出来ません!Σ( ̄ロ ̄lll)

ってなると投資費用が無駄になるのでね。

化学メーカーで生産方法を構築する業務を行っていた時の話です。

 

粉末を水に撹拌してスラリーという状態にして、

そこに薬品を投入してから遠心分離機で

粉末を回収する工程を考えていました。

 

遠心分離機の回収ボックス内の寸法を図面で確認して、

フィルターを発注し、テストを実施しました。

 

粉末100kgを水に分散させた溶液を

遠心分離機で粉末を回収するので

回収率は良くて99%ですよね。

 

さぁ、テストが終了したので回収率を計算してみると、

なんと、回収率はたったの5%でした。

 

100kg投入して5kgしか回収できなかった。

 

なんで???

何が起きた???

 

回収ボックス内を見てみると、

遠心分離機とフィルターの間に僅かな隙間がありました。

 

どうやらここから粉末が漏れ出たようです。

 

でもどうして?

寸法は確認したはずなのに?

 

改めて内部を確認してみると、

遠心分離機にはフィルターをしっかりと固定できるように、

1cmほどの溝が上下につけられており、

ここにフィルターが入り込んで、

その分隙間が発生したために漏れ出たようです。

 

今度は実際に溝を含めた寸法を測定して、

フィルターを準備しました。

 

次のテストでは見事に粉末を回収できて、

回収率90%を記録しました。

 

この失敗から、

しっかりと現物確認することが必要だな!

と痛感した経験でした。

以前の記事で、
品質よりもコストを
優先する社長さんがほとんどだ!
って記事を書きました。

まぁ、会社である以上、
利益を優先するのは大事ですよね。

ただね、利益を過剰に優先すると、
経営が上手く行かなくなります。

これは私の経験上、絶対です。

その最たる例が、
神戸製鋼さんのデータ改ざんですよ。

あれはね、
品質より利益を優先しすぎた結果、
起きた問題です。

低コストで仕事を受注したため、
低コスト低品質品の材料を使用して、
高品質の製品を作ることになったので、
品質規格が守れなくなった。

それで、仕方なくデータ改ざんして、
品質に問題無い!としたようです。

その結果、
会社の信用がガタ落ちして、
仕事の受注がほとんど無くなった様です。

神戸製鋼さんは、
新幹線の生産をしていたようで、
その受注は無くなったみたい。

組織変更やらしているみたいで、
関係者に話を聞くと大変そうでしたね。

マジヤバいっすね。

まだコストが高いとかで、
見積もりの段階で断られた方が
全然マシですよね。

だって会社の信用は傷付かないから、
次のチャンスだってあるし。

 

あなたは、お客さんに納入する製品の、

何の物性が大事なのかを正確に掴んでいますか?

 

もっと言うとね、

お客さんが求める品質を正確に把握しておりますか?

って事です。

 

正確にですよ?

 

これが不正確であると、

コストや時間を無駄に消費することになるので、

ここで改めて記事にしましたよ。

 

私が実際に体験した事例なんですけどね、

営業がお客さんから仕事取ってきたと。

 

んで、どんな物性が必要かを一通り確認したあとに、

テスト生産をしたんですよ。

 

テスト生産してお客さんで使用してもらうと、

全然使えません!て返事が返って来ましたよ。

 

ふた開けてみると、

当初聞いていた使用方法と違ったので、

加工するのに向いていないと分かったって事です。

 

要は、正確に使用条件などを把握できてなかったんです。

 

この結果、

テスト時間、原材料費を失ったという事です。

 

つまりね、お客さんが何を求めているのか?という

本当の要望を正確に掴む事が品質管理の第一歩です。

 

良いですか?

本当の要望を正確に掴む事が品質管理の第一歩です。

 

基本的な事なんですけど、

大事な事だから2回言いました。

 

要望を正確に把握することが出来れば、

テスト生産も一回で終わりますし、

最初から物性値も合わせ込める。

 

地味で基本的な事かもしれませんが、

経営状態にボディブローの様に効いてきます。

 

新製品の開発を行う際には、

何で?何を?どこで?いつ?誰が?どのように?(5W1H

を正確に把握することから始まりです。

人生とは、こうも儚いものなのか・・・

 

光あれば影があるように、

磁石のN極とS極があるように、

自然界には相反する作用が機能している。

 

実は、

これは品質管理についても、

同じことが言えるのです。

 

例えばね、

営業からの情報を元に生産条件を構築して、

テスト生産するじゃないですか。

 

私が今まで行ってきた品質管理データを使用すれば、

目標の物性とほぼ近い数値に持っていけます。

 

んで、あとは実際にお客さんのところで、

実際に使用して問題無いか確認してもらうんです。

 

っが・・・

そこで問題が発生します。

 

お客さんが要望している品質項目を

全て満たすことは結構大変なんです。

 

具体的に言うと、

何かの物性を向上させようとすると、

必ず別の物性が低下することが結構あります。

 

例えば、

ある加工製品が有るとしましょうよ。

 

お客さんはね、

この加工製品に耐弾性強度を

もっと上げて欲しいと言ってきました。

 

まぁ、大抵は加工製品の厚みを太くしますよね。

 

そうすると強度が向上するので、

耐弾性強度は上がるでしょう。

 

でもね、厚みが太くなった分、

製品が重くなります。

 

軽さが低下したって事ですよね。

 

でも持ち運んで使用する製品なので、

軽さは欲しいと要望があったと。

 

じゃぁ、どうするかというと、

軽くて丈夫な材質に変更しますよね。

 

そうすると軽さと頑丈さは上がったけど、

今度はコストが上がってしまったとします。

 

大抵、軽くて丈夫な材質は結構高いんですよ。

 

じゃぁ、この問題を解決する為にはどうするのか?

 

答えはね、お客が大事な項目を選んでもらって、

それ以外の物性はある程度犠牲にすることです。

 

例えばね、さっきの加工製品の例だと、

お客さんは軽さと頑丈さを選んだとすると、

コストを犠牲にしてもらうということです。

 

別に、コストが大事ということであれば、

頑丈さと軽さを犠牲にしてもらう事です。

 

 

つまり、全部じゃないけど

ある程度の品質管理項目を

犠牲にしてもらう事があるよってこと。

 

もちろんメーカーとしては、

より良い製品を開発して付加価値を付けなければ

他社に追い越されてしまう危険性があります。

 

そのため、製品の物性を向上させる努力を

常日頃行う必要はあります。

 

でも、お客さんには

「ある品質項目を向上させると、別の品質項目が低下するよ」

という説明を事前にしておく必要があるんです。

 

そのためには、私が常日頃言っているように、

生産条件と品質物性の関係性を明確にするために、

データを取って解析することが重要なんです。

 

品質管理っていうものは、

メーカーにとって切っても切れない存在です。

 

ただね、品質管理よりも

営業成績の方に目が向いている経営者が

ほとんどなんですよ。

 

まぁ、仕方の無いことですがね、

売上が上がらないと倒産してしまうので、

最重要な項目なんだと思います。

 

でもね、品質管理を軽視していると、

これもまた会社を倒産させることになります。

 

顧客の要求品質に届かずに取引停止

不良品増加による廃棄処理と再生産でコスト増加、

クレーム多発で顧客からの信頼低下、

と色々な悪循環が待っています。

 

これらを回避するためには、

やはり品質管理を徹底的に行うことに尽きます。

 

むしろ、品質をバッチリ対策してから、

営業をバンバンしていくという順番が、

とても効率的であると考えています。

 

メーカーにとって営業と品質は、

車の両輪に値する項目ですね。

 

過去のモノづくりというのは

職人気質の先輩方の「経験」が

ものを言っておりました。

 

過去のモノづくりの大半は、

職人の何十年の経験から構築されております。

 

そのため、同じような品質を作ろうと思うと、

何十年もかかってしまうことになります。

 

そうなると、

世代交替と共に品質の劣ってしまったり、

世代交替出来ないで会社が倒産する、

というリスクが大きくなってしまいます。

 

これでは、安定した会社運営が出来ないのです。

 

今のご時世は何かというと、

データが重要視されております。

 

データ=数字ですが、

この数字を目標の数値に合わせ込むことで、

初めての人でもすぐに同じ品質の構築が可能になります。

 

そうなってくると、

職人の感覚で行っていたものが、

誰でも出来るようになるのです。

 

それが出来れば、

世代交替を安心して行えるので、

品質の安定化が出来たり

会社の経営が安定できたりします。

 

だから、製造現場の条件などを、

出来るだけ正確に数字に表すことが重要になるんです。

 

かと言って、

職人の感覚がダメって事ではないですよ。

 

製紙会社にお世話になっている時に聞いたのですが、

昔の人は巻き取りロールを叩いて、

出た音でその紙の厚さが解ったとか、

紙をつまんで厚みがわかるとか。

 

今は機械で厚みを測っているので、

考えると驚異的ですよ。

 

っで、生産条件を数字化すると、

初心者が即戦力になりやすいってことで、

重要であるということです。

 

そうすることで、

たとえ欠員が出ても

安心して会社運営が出来ますよね。

 

最近は、どの業界でも

品質の要求が高くなってきてますね。

 

私に言わせてもらうと、

要求がオーバースペックな事が多いんですけど、

お客さんに言われたら断れないですよね。

 

っで、そのオーバースペックを満たそうと、

あなたの会社では悪戦苦闘されていると思います。

 

品質要求って上がる事は簡単ですけど、

下げるのは結構難しいですよね。

 

っで、生産現場って

品質を維持しようと奮闘しているんですけど、

中々要求品質に届かないことがあります。

 

届かなかった時に動するのかって言うと、

はい!みなさんご存知の「改ざん」ですね。

 

品質管理担当者や現場が改ざんしちゃう心理って、

品質要求に届かないけど取り敢えず数字変えちゃえ!

って事だと思うんですよ。

 

たぶんですよ、

私は改ざんした事無いので分からないんですけど、

多分こんな心理でしちゃうんだと思うんです。

 

これしちゃうとね、

言わずもがな信用ガタ落ちですよ。

 

しばらく、詳細データを送ってくれって言われたり、

事情説明に行って怒られたり、

最悪の場合は取引停止なんてこともあるくらい。

 

じゃあ、改ざんしないためには

どうするかって言うと、

 

最初に品質管理をしっかりやって、

既存の設備、薬品、生産条件でどの程度の品質管理が出来るのか?

しっかりと把握しておくことです。

 

そうすると、品質要望が、

その条件で実現可能か不可能か、

すぐに判断できますよね。

 

あと、そこで実現不可能だと判断したら、

しっかりと断るという勇気も必要ですよね。

 

断る時は、なんで断るのか、

理由をちゃんとお客さんに説明することですよ。

 

ちゃんと説明されれば、

お客さんも怒ったりしませんて。

 

逆にしっかりと説明してくれたので、

信用が持てると受け取ってもらえて、

別の案件を紹介してもらえるかもしれませんよ。

 

だからね、急がば回れってことわざの通り、

しっかりと品質管理体制を構築して、

出来ないものは出来ない!って、

はっきりと断る事が大事なんですよ。