最後の旅行後、今までと同じ逢瀬が1度ありました。

 

その時は、ホテルデートでいつもと同じような流れなので書くことはありません。

ただ、一つだけ今までになかった会話がありました。

 

私「(大人をするのも)今日が最後だね…」

X「うん、そうだね………」

 

いつも濃い時間を過ごしてきましたが、この日は精神的に一層濃密な時間でした。

 

 

その逢瀬を経て、ついにお別れの日が来てしまいました。

この日の予定は、引越しの荷物の搬出を終えた頃に彼女の家へ行き、空港まで一緒に行って彼女を見送ることになっていました。

 

彼女は、転勤に伴い一週間の休暇を取得していて、赴任先に到着後、母親と合流し、新しい家に荷物が到着する日まで観光をすることになっています。

 

荷物の搬出が終わる予定の時間は予め聞いていたので、その時間に合わせて彼女の家へ行きました。

 

走り慣れたこの道を走るのもこの日が最後…気持ちの中では吹っ切れているつもりでしたが複雑な気持ちが交錯したのを記憶しています。

 

到着したら、既に彼女はスーツケースと紙袋を持って家の前で私の到着を待っていました。

 

私「ごめん! 待った?」

X「予定より早く終わっただけだから大丈夫。」

 

車に乗ってから走り出してから彼女は後ろのシートに置いた紙袋を指して…

 

X「これ、衣装ケースの中に入っていたもの……持って帰って…」

私「処分してって言ったのに… 持ってきたんだ。笑」

X「処分なんて無理! 引越し先に持っていくのも変だから持ってきたの。笑」

 

車の中では、赴任先での仕事やプライベートの抱負、母親と一緒に行く観光地の話等…普段とあまり変わらない雰囲気でした。

私もそうでしたが、きっと彼女もこの日が最後であることを意識しないように振舞ってくれたのでしょう。

 

空港に着いて、赴任先の新しい職場へ持っていくお土産の買い物に付き合ってから保安検査場の前に到着しました。

 

すると彼女から…

 

X「会社、辞めようかな……」

私「えっ!!」

X「会社を辞めて、こっちに戻ってきたらまた会ってくれる?」

私「………今の言葉は聞かなかったことにするよ…」

X「だよね…ごめんなさい。 そろそろ行くね!」

私「本当に今までありがとう! 元気に頑張って!! お母さんにもよろしく伝えてね。」

X「うん! 私こそありがとう! 落ち着いたら連絡するね。 大好き!」

私「笑笑。 ありがとう! (連絡は)期待しないで待ってるよ。」

 

彼女は私に軽くハグしてから、保安検査場の中へ消えていきました。

 

最後に思わぬ発言がありましたが、それ以外はとてもあっさりしたお別れだったと感じています。

 

 

もう彼女と会うことは無いんだよな…

とても寂しい気持ちではありましたが、そんなことを考えても仕方がない…気持ちを切り替えて空港を後にしたのでした。