新型コロナの報道が一日のニュースの大半を占めていた年の2月下旬の事です。
その日は、彼女と会う日でしたが、いつもとは心境が違っていました…
いつものように合流し、いつものようにホテルへ…そして、いつものように濃厚な時間を過ごした後に…
私「俺、転勤することになったよ。」
X「!!! どこ?いつ?」
私「4月から。〇〇(今の勤務エリア)だって。」
X「新型コロナ大丈夫? 会えるかな…?」
私「どうだろう……新幹線を使えば会えない距離じゃないけど、今までみたいに簡単に会うのはむずかしくなるね。」
X「いつ引っ越すの?」
私「未定だけど、3月の最終週には引っ越すつもり…」
X「あと1ヶ月…、どうしよう…」
私「Xさんの配属先も分からないし…。 少し考えさせてくれないかな…。」
X「また会えますか?」
私「仕事の引き継ぎや取引先への挨拶回り、送別会で忙しくなるけど、俺が引っ越すまではできるだけ会うようにするよ!」
X「ありがとう……」
彼女は小さく頷くだけでした。
大都市圏では新型コロナの感染が急拡大してはいるものの、私たちの住んでいたエリアは、その時点ではまだ感染者がほとんど出ていませんでした。
ですが、私の転勤先は大都市圏…今までは対岸の火事のように傍観者でも良かったのですが、赴任先の日を追うごとに深刻さが増し行動制限も出始めてきている状況では、彼女との関係を考え直さなければならない重大なファクターでした。
コロナが収まるまでは会うことができなさそう…
かなり悩みましたが、彼女との関係を終わらせることを決断しました。
ですが、彼女にいつ伝えるべきか逡巡していたのです。