横浜市立川島小学校への申し入れ(追記3/19) | まるおの雑記帳  - 加藤薫(日本語・日本文化論)のブログ -

横浜市立川島小学校への申し入れ(追記3/19)

本日、最近2ちゃんねるのPTA違法スレやFJNさんのブログで問題にされている横浜市立川島小学校の保護者宛ての文書について、川島小学校に連絡を入れ、校長先生とお話をさせていただくことができた。

その問題の文書とは、校長名で出されている「学校納入金についてのお知らせ」と題する次のようなものである。

※こちらです※

その文書の発行日は、平成21年4月13日。
過日のPTAシンポジウムは、横浜で行われたことから考え、来年度は大きくやり方が変わっているかもしれないと期待に胸を弾ませ(?)、まずは、「次年度は変わりますか?」とお尋ねしたら、「変える予定はありません。」

シンポジウムについても朝日の記事での文科省の課長の発言(「教育委員会や校長には任意であるという意識を広めたい」)についてもよくご存じではあったのだが、任意加入を推し進めることにははっきりと否定的であった。

曰く、

それぞれの地域や学校によっていろいろな事情があり、言い方はきついかもしれないが、全国一律「杓子定規」に運営するのは難しいのではないか。
任意加入であることを知らせたら、PTAが壊れてしまう可能性がある。


と。
(地域や学校にそれぞれの事情があるように、いやそれ以上にそれぞれの個人によって事情が違うことはどうお考えだろう?
また、「PTAが壊れてしまう」とおっしゃるが、toshi先生も発言されているようにPTAがなくても学校は運営可能なはずだ。toshi先生の発言は、こちら。)


話を件の文書のほうに戻して、教材費や給食費とPTA会費をいっしょくたに徴収することは問題ではないかと尋ねると、「横浜市の教育委員会もOKしていることだ」とおっしゃる。「もっとも、教委としては任意入会であることは知らせるようにとは言うと思いますがね」とも。

「御校では任意入会であることを伝えているのですか?」と聞くと、「保護者から問われれば、役員さんが答えるようになっていると思う・・」と。

任意であることを学校側からは伝えないでおいて、校長名でPTA会費の支払いを求め、しかも、支払いに関する「承諾書」の提出まで求めるのはどうなのでしょう?と申し上げると、なんと!「『承諾書』を提出しないという選択肢もあるでしょう」とおっしゃるのである。

確かに、承諾書を提出するのもしないのも自由と言えば自由だが、この文書においては、教材費や給食費の支払いがPTA会費と分離されることなく求められており、PTA会費は払わないけれども、給食費等は払うという選択が不可能な構造になっているのだ。
(強い言い方を許していただけるならば、給食費等を支払わなくてはならないと思っている親心につけ込むやり方ではないだろうか?)

それは、問題ではないのですか??
と問いかけさせていただき、さらに、消費者契約法における事業者にPTAも含められており(『解説』)、契約の内容についての説明責任もPTAにはあることをお話しさせていただいた。

その結果、
①教材費や給食費の徴収とPTA会費の徴収を分けること、
②任意であることを告げないことは法律に触れる可能性があること
の二点をご検討いただけることになった。


追記1
「任意加入にしたらPTAが壊れてしまう」との考え方に対する鋭いアンチテーゼと思われる記事を、本日柳下さんが書いておられます(<保護者一人だって意見していいはず、行動していいはず>)。
こちら

追記1の追記(3/19)
「任意加入にしたらPTAが壊れてしまう」との考え方に対しては、とまて日記のとまてさんからも、「むしろ、任意加入にすることで、『壊れたPTA』を修復できると考えるべきでは」といったご意見を伺うことができました。
とまてさんは、最近、「強制加入+役職の割り当て」が行われているPTAのことを『壊れたPTA』と呼んでいます。
そして、
**
壊れたPTAとの遭遇は、交通事故みたいなもの。民主主義じゃ無いから、個人の人権(言論の自由、思想信条の自由など)を平気で踏みにじっているんですもの。(「とまて日記」3/16エントリ中のコメントより)
**
とも。

追記2
「『長』の付く方の言葉に伴う責任」について、猫紫紺さんが問題にされています(<カタリバ大学より、いい言葉を拾いました>)。
こちら

追記3(3/19)
3/18に、「PTA」と「保護者会」との区別を考える上で参考になる記事をカワバタさんが書いておられます(<ぼくは、基本的にクラス・学年の保護者共同体が好きなのだ>)。
保護者と学校の連携、協力のあるべき姿を考えさせられます。
こちら


追記4
当方が「PTAに入会するかどうかの意思確認をしないのはおかしいと思う」と申し述べたところ、件の文書中の「承諾書」の提出が意思確認になるのだとおっしゃる。

しかし、これはどう考えても通らないと思う。

というのは、件の文書では、PTAについての説明は一切なく、同時に給食費等の支払いも求めている。そして、給食費の支払いには現状では法の網がかぶさっている。つまり、保護者には「承諾書」を提出しないという選択肢は事実上与えられていないと言えるのである。
そのようなものを提出させておいて、「入会の意思は確認した」とするのは、遵法の観点からも、人権尊重の観点からも許されないことではないだろうか。

ことは、校長名で出されている公的文書の問題である。
校長先生には、教育公務員としてよくお考えいただきたいと思う。