本人の体力と生命力が旅立つ日を遠ざけているのだろう。
誤嚥性肺炎は一旦は好転した。
母の終末期はゆっくりと推移している。
自分の父親から怒りに任せるままの暴力を受け怪我をした義妹。
事情を知った夫は義妹に会いに行った。
そして、自分も行くから一緒に実家に行こうと伝えたのだそうだ。
義妹は苦笑いを浮かべ
老いた父が見せた鬼の形相がアタマから離れないと言っていたそうだ。
患部はまだ痛むのだと。
いくらなんでも時期尚早すぎるだろう。
実家に帰ろうだなんて、酷だわ。
義妹さんが気の毒。
どんな言葉を掛けても実家には足が向かないよ今は。
今後お義母さんにも手を上げたらどうする?
思わず夫に意見するが、
返ってくることばは
うっせー
ばばあ
ワタシは自らを
蚊帳の外に
置くことにした。
夫よ、ワタシは部外者でございます。
お宅のことには手も口も出しませぬ。