ワタシの習性の一つ。
本屋さんがあると、ついぶらりと入ってしまう。
退勤し、仕事モードを変えたくて
クールダウンのために駅ビルにある小さな書店に入った。
新刊はところ狭しと平積みになり、書棚と書棚の間の細い通路には夕暮れ時🌆ということもあって
学生やビジネスバッグを持つスーツ姿の人が立っていた。
ある客が書店員に大きな声で話しかけていた。
聞くとはなしに聞いてみると、自分が読みたい本があるかを尋ねている。
こんな混雑する夕方の時間帯🌆に
こんな狭い空間ではかなり珍しい客だ。
客は高齢男性、福祉用具の歩行器にしがみついている。
腰はくの字に曲がり、痩せこけてはいるが
張りのある声で話をしていた。
仕事柄街中で見かける高齢の人を観察してしまう。
『まさか、1人で歩行器で来たの❓どこかに介助者がいるはず』
辺りを見回すが介助者と思しき家族やヘルパーはいない。
お目当ての📚本はどうやらあったらしい。
高齢男性、店員に誘われながら
ゆっくりゆっくり歩行器を押して歩を進める。
📚
高齢になっても
ひとりで書店に行き
好きな本を選んで買って帰る
つまりは、老いてなお
知的好奇心を失わず
本屋に行ける体力があり
好きに本を買えるくらいの経済的な余裕がある‥
もしこの先、
ワタシが生きていて
こんなことが出来ていたらどんなに幸せだろう、と思った。