前回からつづく


父の面会後弟とは駅前のファミレスで長話をした。


確認したかったのは、

親達が亡くなったとき、葬儀をどうするか

次の転勤はいつか

金銭管理など


深刻な話の合間合間で近況を聞く。


弟には妻はいるが子どもがいない。


とにかくよく旅行をしていることが分かった。

スマホ📱の写真を見せ、訪れた各名所を教えてくれる。

名前は分かるがどこも行ったことがない名所ばかり。

今年、初日の出はとある南の島で見たそうだ。


どこかに旅行すればいいじゃん!



そ、そうね。


(もしも親達に何かあったときに、あなたが連絡先になってくれるならね。)

思わず出かかった言葉を飲む。



ここ10年、病気をしながらもなんで親の介護に巻き込まれてきたのかなあ?

なんで関わるの?


ふと浮かんだのは


使命感?



年が離れ、小さい頃からワタシが面倒を見ることが多かった弟。


家を継ぐのは彼なのだが、

何故か親は長男のプレッシャーをかけては来なかった。特に父は。


父は長男として貧しさ故に進学をあきらめて働き、自分の弟を大学に行かせた。


家の犠牲になった父。

自分の長男には家の縛りなく、自由に暮らして欲しかったらしい。


犠牲のお鉢は次の代では

ワタシに来た。



せめて‥‥とばかりに

このときのフリードリンクとパスタは

弟におごってもらった。