ブタネコ今夜もオマエに

 

 

ゲッソリコワイ、コワ~イ話をしてあげる

 

 

犬ゴックンポン!

 

 

昔々「鳥羽上皇」って帝がいてね

その人

「玉藻の前」って宮女にぞっこん惚れこんで

自分の側室にしたんだよ

 

それからというもの

鳥羽上皇は目も虚ろに生気が無くなり

 

「玉藻の前」のいいなりになって

家臣の助言も聞かず

悪政を働きだしたの

 

 

ガーン時を同じくして京の都には

謎の惨殺死体が

度々発見されるようになった

ゲッソリ鋭い刃物で切り刻まれたような

 

ブタネコ帝の家臣たちは陰陽師に頼んで

占ってもらったのさ

今起こっている凶事の原因を

 

パック陰陽師は

原因は全て「玉藻の前」にある

「玉藻の前」の正体は

中国で王を惑わし国を滅ぼしたと伝わる

 

九尾の妖狐だ!!!

 

ゲッソリこのままだと天皇の命も国も危ない

 

 

ブタネコその「玉藻の前」は

見た男は恋焦がれて死ぬと謳われた

美女だったんだって

 

 

犬どっちにしろ死んじゃうのね

 

 

猫陰陽師は「玉藻の前」のいる妾室を訪れた

「お前の正体はもうバレておる」

 

「何のこと?私の正体って?悪い夢でも見たんじゃない、バーカ」

パック「玉藻の前」はすっとぼけた

 

陰陽師は

「障子に写るおのれの影を見るがよい」

 

蝋燭の光に映し出された

「玉藻の前」の影

尖った立耳と

九つに分れた尾っぽを持つ

狐の形をしていたんだよ

 

ワタシが九尾の妖狐じゃなくて白波だっちゃ

 

ドクロ「お前は人間じゃない」

「美女に化けて帝を操る化け物だ」

 

「狐め成敗してくれる!!」

「おのれ!陰陽師!覚えておれ」

 

九尾の狐は陰陽師の術に苦しみ

巨大な狐の姿に戻って

パック空に舞い上がり逃げてしまったのさ

 

 

真顔あちゃー

 

 

猫妖狐は東北の地まで逃げて行ってたんだけど

帝が遣わした軍に追い詰められて

痛手を負い

猫弓の名手にとうとう仕留められたのよ

 

ブタネコその亡骸を祀った石は

「殺生石」と呼ばれ

その後も妖気出し続けて

ゲロー近づくものを全て殺したんだって

 

 

ウインク怖い話だねっ

ワンワンっ

 

 

このお話は日本の伝説「九尾の狐」と

昔読んだ、わたなべまさこ先生の漫画

「青いきつね火」

がごっちゃになったものです

 

「青いきつね火」は京の都に住む

玉藻という少女が

妖狐にとり憑かれてしまうところから始まりました

 

宮廷に上がり帝の寵愛を勝ち取った玉藻は

「玉藻の前」になり

帝を操り始めます

歯向かう家臣を殺したり

何でもない人を殺したり

 

妖狐の本性丸出しにして

都を血で染めていきました

 

妖狐を討ったのは

彼女の幼なじみの青年です

早くから「玉藻の前」が狐に憑依された

玉藻だと察し、悪事をもみ消そうと

奔走していたけれど

次第に悪事はエスカレートしていった

 

師である陰陽師に諭され

泣く泣く

妖狐を退治したのでした

 

「玉藻の前」が帝の家臣に

反撃する様は

家臣の首が飛んだり

刀を持った手が飛んだりする

スプラッター的描写もあったと思います

もう一度読んでみたいなあ