16歳息子のムコ多糖症Ⅱ型記録です


ご訪問ありがとうございますにっこり飛び出すハート


ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群)とは…
生まれつき、ライソゾーム内のムコ多糖(グリコサミノグリカン)という成分を分解する酵素(
イズロン酸-2-スルファターゼ)の働きが弱いまたは欠損しているため、ムコ多糖(デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸)が体にたまっていってしまう難病です。(小児慢性特定疾病、指定難病)

ムコ多糖症は全部で7種類あり、その中でもⅡ型の患者数が最も多く、全国に200人ほどいます。

[ムコ多糖症Ⅱ型の主な症状]

乳児期:体全体に広がる蒙古斑、繰り返す中耳炎、臍・鼠径ヘルニアなど

幼児期:特徴的な顔つき(大きな頭、前額の突出、巨舌など)、関節可動域の制限(関節の痛み、関節の動かしにくさ、指を伸ばせないなど)、心臓弁膜の異常、繰り返す中耳炎、難聴など

学童~思春期:身長の伸びが鈍くなる、呼吸障害、嚥下障害など

成人期:肝腫大(肝臓が腫れる)、心臓弁膜の異常、気道が狭くなる、呼吸困難、難聴、関節の動かしにくさなどの進行


今日は、こども病院ではじめて「循環器小児の移行期医療支援」という枠で、担当の先生から息子の今の状況を聞いてきました。



移行期医療支援とは…

小児科医と成人科医で十分な協力体制を確立しながら小児科から成人科への医療の移行を支援すること、患者が自立して病気と向き合い、病気に対する自己管理能力を高めていくための患者自身の自立を支援すること、の二つの柱からなります。もちろん、自立支援には、こどもたちが、就労、結婚、妊娠、出産など、多くのライフイベントに向かって夢のある人生を送ってもらうため、どのように社会と向き合いや社会制度などを活用して行くかなど援助していくことも行っていかねばなりません。

と、病院より説明がありました。




息子は16歳になり、本来であれば新患としては小児科には不向きな年齢です。


さらに成人年齢が18歳に引き下がり、その頃を目安に、こども病院から別な病院(おそらく大学病院)へ転院ということになると思います。


(ただ、私たちの住む地域では、ムコ多糖症という病気は、小児科で引き続き診てもらう場合が多く、大人になってもこども病院にお世話になったままだったり、大学病院の小児科や遺伝診療科のような部門で診て頂くことが多いと聞きました。)


息子は、大動脈弁閉鎖不全症の重症ということでした。


今回は手術をするしないの話しではなく、あくまで今の息子の心臓のお話しでした。


サムネイル
 

大動脈弁に逆流があると、左心室が肥大する。

はじめのうちは、パンツのゴムみたいに伸びても元に戻ってくれる。

でも今のままだと、伸びきったゴムのように左心室が肥大したままになって、ポンプの役割ができなくなり、少し歩いただけでも息切れがしたり、ひどくなれば歩くことも出来なくなって、出掛けてたり遊ぶことが出来なくなる。

じゃあどうするか?

今の医療では、大動脈弁を交換する手術をして、これ以上左心室が肥大しないようにしているよ。


というような内容でした。


息子は、はっきり言って聞く気がないというか、聞きたくない様子でした。

(先生に申し訳ないですネガティブ)


病気のことは分かってるけど、聞きたくない。ストレスだと。



…確かに、分かってるけど聞きたくない、受け入れたくないってことは、誰しも少なからずあると思います。


息子の場合、手術をしたからってムコ多糖症が治るわけじゃないですし。


難病のツライところは、対処療法しかなく、完治しないところ。


その都度、症状が出たらその時出来ることをしていくしかない。


心臓も、耳も、目も。


弁置換したとて、ずっとワーファリン飲まなきゃいけないし。


目標がなかなか持てないも、そこが原因かな。


だからといって親としては、出来る範囲の治療はして欲しいと思いますが、それが息子を苦しめることになるのはとてもツライです。




また来週、こども病院のこころの診療科に行くので、色々と話ができたらと思います。


病気のことや学校のこと、色々考えることがあって、息子が疲れている部分もあると思います。


一度に色んなことを考えることが、今の息子には負担になっているのもあって、何を優先したらいいのか、親でもわからなくなります。


何も考えなくていい、そんなユートピアみたいなところがあったらいいのにな。