モラ男がブォォォォォォン!!!と音を立てて猛スピードで立ち去ったあと、
私も5メートル程追いかけたが、
止まるわけでもなく。角を曲がって見えなくなったので諦めた。
私はすぐに早歩きで歩いた。
よし。友達の家にいこう!
前向きだった。
でも今何時?!携帯も財布もないしな。。さっき21時半だったから、22時か!
ここから友達の家まで、遠いな。。着く頃に友達が寝てたらマズイ!
早く!早くいかないと!
私は走った。300円の偽クロックスで。。
真夏の夜。蒸し暑かった。
お金もないから水も買えない。
これが昼間だったら、熱中症で倒れてただろうなって思う。
ここでモラ男に見つけられて乗れ!とか言われたらなんだか負けた気がするので、
見つからないようになるべく車の通らないところを走った。
途中で、すれ違う人やオジさんが不審者にみえてくる。
怖い。
着いてきたらどうしよう、とさらにダッシュ!
暗い、怖い、辛い。
涙なんか出なかった。
ただただ怒りだった。
一人でブツブツ文句言いながら走ったり歩いたりを繰り返した。
早く!
友達んちに行って、全部!全部話すんだ!!
安いクロックスで、豆だらけになりながら、汗だくになりながら、
走ってる私を見て、
みんなが不審に思っただろうなぁ。。
そして、走って歩くこと、1時間と少し?
距離にして約5キロ。
ついに友達の家に辿り着きます。