モラ男は、嫉妬が強い人でした。



私の元カレ情報や、過去の恋愛について、いつまでも根掘り葉掘り聞いてきました。



元カレについては、出会いから別れまでの経緯と、どこで、どういう流れで、どんなHをしたのか、どこにデートして、相手はどこに住んでて、どんな顔で、どんな名前で、どんな仕事してるのか、


とにかく事細かく聞いてきた。
私だって、過去のことなんて思い出したくないし、闇に葬った過去だってあるし、言いたくない言えないことだってある。なんでこんなことしつこく聞くんだろうむかつきって思ってた。

毎日のように聞いてくることに苛立ちをおぼえた。

それでも彼は「ぺこのこと、全部知りたいんだよ、四六時中考えてしまって仕方がない、ぺこは嫌かもしれないけど、俺はぺこのことが好きだから全部知っておきたいんだラブラブ」みたく言われた。



そのくせ、「俺の時にはしてくれなかった」だの、「俺は〇〇だった」だの過去と比較して嫉妬して拗ねるのだ。


それだけならまだいい、なんでびっくりマークはてなマークと責めてきた。


なんで俺の時は、〇〇だったんだ?
なんで俺にはしてくれなかった?
なんで、なんで、なんで!!
強い口調で、答えるまで尋問のように問われた。

好きになったときの行動はその人その人に対して違うし、友達の延長みたいなもんだから余計にそういうのないのに、わからないみたい。


そしていつも、
「俺にも今度〇〇して」「俺の時は〇〇で」
まるで対抗するように、一番とか特別感を出すように言ってきた。


私もその一連の流れに嫌気がさし、適当に誤魔化すことが多くなった。
(どんなHとか細かく聞いてくるけど言いたくないし)


そして、そのごまかしも辻褄が合わなくなって、なぜ嘘をつくんだ!と怒られることが増え、

「嘘つき」呼ばわりされた。


嘘つきというレッテルを貼られ、責められ、罵られ、
自分の自己肯定感が一気に下がった。



ここまで元カレのことを問い詰めてくる人は初めてだった。

私は逆に別に元カノのことなんか知りたくない。気になるとしても、付き合った期間とか、別れた理由くらいだ。深くは聞かない。

それに、「聞かれたら嫌だろうな」って想いがある。アイツにはそれがない。自分本位で相手の気持ちなんか考えられない。自分が知りたいがために、ズケズケと問い詰める。


面倒で誤魔化せば嘘つきと呼ばれ罵られ、

本当のことを言えば「俺にはそんなことしてくれないよね!」と罵られた。


いつしかその話を避けるように、
違う方にいくようにと、

自ら違う話を持ち出したり、
彼の好きなアーティストの歌をかけておちゃらけてご機嫌にさせてみたり、怒らせないようにしたり、
世界は彼中心で回ってるかのような振る舞いをするようになっていった。

自分がなくなっていった。


開口一番「ねぇねぇ」と言われることに怯え、
話すこと自体を恐れるようになった。


この時はまだ序の口だった。
ただの嫉妬深くて短気な男だと思っていた。