救急車の音を聞くと、未だに

あの瞬間に戻ってしまう。

だから嫌いだ・・・。


15歳の冬、川口から鴻巣と言う小さな市に移り住んだ。

その理由は母の再婚・・・。

そのころ私は母が嫌いだった。

小さい頃から、何度も名字と住む場所が変わっていくのが

本当に嫌だった。

(でも、今思えば外国人で娘一人抱えてどうやって日本で生きていくか

凄く必死だったのだと思う。そして娘の未来のために・・・)


新しい家族は義理父・義理兄二人・義理姉。

そりゃ~嫌だった。

「昨日まで他人だった人が突然家族かよ」

なんて思ってた。


義理の兄が結構有名な悪で、

学校に転入してったときも、いじめられた。

家でも学校でも良いことがない日々が続く思っていたが・・・

その時期を救ってくれてたのが、

義理の姉「ひろみちゃん」だった。


とにかく優しかった。

なかなか、その家の人たちと話せない私を見かねて

別に暮らしていた姉は、その家に戻ってきてくれた。

嫌がらせが多い学校から帰ってきての楽しみは、

毎回机に置いてある、

姉からのお菓子だった。

その瞬間だけは、サンタさんからのプレゼント期待してる子供の気分だったかな?笑


沢山の事を話した。

姉の存在で、家も家族らしくなっていった。

ある日、

姉が白い猫を拾ってきた。

家の中で私が寂しがらないように、

義理父の大反対を押し切ってくれた。

凄く嬉しかったなぁ~。


猫の名前は私が付けた。

「ポテチ」笑

姉と凄くかわいがってたな~★


学校でも友達がどんどん増えて

「友達ができたんだぁ~」

と私が言えば毎回姉は

「やったね☆」

と優しく微笑んでくれた。

姉と姉の婚約者の三人でディズニーランドに行く約束もしてくれた。

本当に大好きでどうしようもなかった。


そして・・・

ある日。


一緒にゲームギアーやって、晩御飯食べて

姉が

「そろそろ仕事いってこようかな~」と言った。

姉は軽トラックで配達みたいの仕事を夜やっていた。


私が

「うん。ゲームは私がクリアしておくね。」

「できるの~~?笑」

「できるよ~~」

「ははは」

「気をつけてね。」

「いってきます」


まさか・・この「いってきます」と言う言葉が最後になるとは思わなかった・・・。


その数時間後、姉が家に戻ってきたときは

冷たくなっていて、真っ白で、息のしてない姉だった。



・・・続きはあとでかきます・・。