去年後半から同じ人が夢に何度も出てくるのだ。

 
最初の登場は、この人が今後の予定を一方的にワタシに話してくる夢だ。来年9月まで契約があるけれど、それ以降の希望に満ちた話だった。かなり綿密に計画されていて、うんうんと聞きながら内心ワタシは思っている。
「ワタシに関係ないこの人の計画なんてどうでもいいですわ!w」
だけどとても嬉しそうに話すからワタシも嬉しくなった。全く関係ないけどw
 
しばらく経って登場した時は、どこかの公園で二人ベンチに座りポケーとしていた。緑がいっぱいで池もあって鳥が鳴いてなかなかステキな公園だった。
ワタシはここで何をしているんだろう? と思っていたら、その人は「○月○日に大阪に仕事で行くから会おうよ!」とニコニコしながら言って来た。
「仕事終わりが○時だから、○○に着くのは3時ぐらいだと思う。この場所まるちゃんのお気に入りでしょ?」と。ナゼお気に入りの場所を知っているんだろ?と不思議に思いながら、「うんうん。分かった」と笑顔で答えた。
 
夢から覚めた瞬間、とりあえず時間と場所をメモしておいた。
なぜならそれは未来の約束だったからだ。
 
夢と現実がリンクすることなんてなくって、夢は脳の摩訶不思議な暴走だと思っている。勝手に動きながら、それを現実で解釈して色付けしているだけのことだと。そう思っていても約束の場所に行ってみようかな?と好奇心が真っ先に出たのは本当だ。だけど本当にそこで待っていたらコワイよね。まぁ夢だからありえない事なんだけど。
だけど行ってみるのも面白いかもしれない? 行くか行くまいかギリギリまで悩んだけど、結局ワタシに予定が入ってしまいその日ワタシは大阪にいなかった。
 
その約束の日が過ぎてしばらくしてから、またその人は夢に登場した。
ワタシが知っている場所で用事を済ませ外に出ると、立っていた。
ニコニコしながら「まるちゃん! 来ちゃった!」と言うのだ。度肝を抜かれて何も言えず、人の目があるから大慌てでその場から引っぱって離れた。
なぜかワタシの家族と面識があるようで和やかに話している光景にワタシ1人蚊帳の外。この人なんなんだろう? と思いながら不思議な状況を見ていた。
 
長い間夢には登場せず、すっかり忘れていたのにまた今年になって現れた。
やはり一体この人とどういう関係なのかは分からないけど、ワタシはスーツケースを持ってその人の家に転がりこんでいた。どういう状況でこうなったのか分からない。だけどワタシ的にピンチを救ってくれたようで、ものすごく感謝していた。昼間その人はいないので、ワタシは1人 loft に行って画材を買い込み、家に戻り簡単な夕食を作る。する事がなくなったら、クッションと画材を玄関に運んで、寝転びながら絵を書いてその人の帰りを待っている。大体イヤホンをして音楽を聞いているから、急に帰ってきたその人に驚く。帰りが遅かったらワタシは寝てしまって、その人がワタシをリビングまで引きずっていってくれる。
季節は冬みたいで玄関は寒い。ワタシはまたloftに行きお昼寝マットとクッションとブランケットを買い防寒対策バッチリになった。なぜそんな事をしているのか分からない。だけど、広いリビングで1人ポツーンといるより、こじんまりした広さの玄関の方が書きたいモノが浮かんだし、落ち着いた。ワタシが眠ってしまっていたらマットごとリビングまで引きずっていってくれるから、運びやすくなったんじゃないかと思う。フローリングの上ではマットは滑りがよかったから。
 
別に事件も起こるわけでもなく淡々と日々を過ごしているのだ。
暇つぶしに辺りを散策してみたり、公園に行ってボーっとベンチに座ったりして日々楽しんでいた。ただこの人とワタシの関係がわからなくて夢の中でも不思議に思っている。ただ親切な人だということは確かだ。
 
そしてまた夢に現れた。
ワタシはお風呂上りでぬくぬくと鏡の前で髪の毛を乾かし、眠たくってさっさと寝ようと自分の部屋に戻ろうとしたら、そこはワタシがいつも寝ころんで絵を書いたりしている玄関の家だった。夢の中でまたか!? と思い、玄関から一番近い自分の部屋に入る。どうやらこの家の中に「ワタシの部屋」が用意されたようだ。
 
その部屋は10畳ぐらいの大きさで、左片面の壁は全て本棚になっている。色んな写真集や洋書が並んでいて1つの壁が本の色彩配列によって落ち着いたアート作品のようだった。見たこともないような景色の写真集だったり、世界中から集められたとすぐわかるコレクションで、どの本も本当に素敵だった。
奥の窓には木のブラインドが下げられていて、その下にソファーベッドがあり、そのベッドカバーだけが唯一のモスグリーンで後の家具は全てダークウッドでまとめられていた。左奥にサイドチェストが配置されてあってその上にポツンと置かれたランプシェードがアンティークで、もともと書斎として作り上げた空間なのだとすぐに分かった。
 
部屋に入ると、ランプだけが付いていて本当に素敵な空間だった。だけど、奥に置かれているソファーベットに誰かが寝ているのだ。恐る恐る近づいてみると、あの人がそこでスヤスヤ眠っていた。
はぁ? ワタシの寝床は一体!? ものすごく眠たいワタシは途方に暮れつつ、起こしたいけどよく眠っているし困ったなぁ~と寝顔を見ながらどこで寝ようかと考えた。
 
この家には主寝室がちゃんとあるというのに、なんてこった!!ということで、この人の寝室で眠ることにした。最初リビングのソファーで寝ようかと思ったけど寒くって風邪をひいてしまいそう。よし! ワタシはトコトコと主寝室に向かった。
 
この部屋はかなり広くって、左奥にキングサイズのベッドが配置してある。右手には値が張りそうなPCデスクにデスクチェアーが置いてあって、ドア横にあるクローゼットは完全に閉められていなかった。照明のレイアウトが素晴らしく灯りを使うのが上手いなぁ~と何本か配置されてあったスタンドライトをつけながら、天上の照明を消して1人ほほぅ~とうっとりした。寝るには抜群の明るさだ。
 
きっちりベッドメイキングされてあったであろうベッドには、1人誰かが抜け出した跡があった。このベッドカバーの色がステキで、落ち着いた濃紺でもない微妙な色合いでナイスセンス!!と褒めておいた。素材はなんだろう。麻みたいにみえるけど、肌触りはあんなにごわごわしていない。ちょっと不思議な生地だった。
眠たくてフラフラなワタシはベッドに潜り込んだ。ふわっとあの人の香りがした。うん。悪くない。そう思って眠りに落ちた。
突然何かがベットの中に入ってきてワタシを抱きしめた。びっくりして起きあがると、あの人だった。本当に飛び上がってワタシは夢から覚めた。
 
一体なんなんだ!! 心臓バクバクしながら起きあがり、変な夢にウンザリした。
予定が入っていて早く家を出発しないといけないのに!! チクショーとワタシはまた眠りに落ちた。
 
ワタシは風呂上りで、鏡の前で髪の毛を乾かしていた。また夢の中にいるのだ。マジでか!? 廊下に出るとやっぱりあの家にワタシは立っていた。こんなことってあるの?パニックになりながら、恐る恐る「ワタシの部屋」のドアを開けると当たり前のように同じ空間が存在していた。あのアンティークシェードの照明が部屋を抜群に美しくさせていた。そしてやっぱりソファーベッドには誰かが眠っていた。心臓バクバクさせながらそっと覗きこんでみると、やっぱりあの人が眠っていた。
 
なんじゃこりゃ! なんじゃこりゃ! なんじゃこりゃ! なんじゃこりゃ! なんじゃこりゃ!
 
眠たくて眠たくてしょうがないのに、ワタシは眠る場所がナイ。寝顔を見ながら考え出した結果、主寝室は駄目だ。安眠を妨害されてしまう。ということで、ワタシはloftの袋からガサガサとブランケットを取り出してリビングのソファーで眠ることにした。
 
広い広いリビングは、右手奥にオープンキッチンがあって料理が趣味なのかな?と思うほど使い方が分からない色んな国の調理器具がきれいに引き出しの中に並べられてある。ワタシは簡単な物しか作れないけど、それでも料理が上達したんじゃないかな?って錯覚させるステキなキッチンだった。少ないけど揃えられている食器はシンプルだけどステキで、フォークも手にしっくりきていい重さだった。そこで1人簡単なものを食べていても贅沢な気持ちになった。
キッチンの扉も、白一色に見えるけど細いレモンイエローのラインが1本だけこっそり入っているのもワタシの好みだった。
 
だけどこの空間は酷く無機質に感じられて苦手だった。人の気配が全くなくて、バカみたいに大きなテレビが黒く壁を覆っていてソファーはモスグリーンのカウチでステキだったけどそれがテレビの前に配置されていることにウンザリした。
せっかくのカウチがテレビのために用意されていることがバカみたいだと思ったのだ。
 
ブランケット片手に寒々としたリビングに入り、広々としたソファーに横になった。やっと眠れる。とてもとても疲れた。意味不明なことが立て続けに起きてそのことについて考えたかったけれど、それ以上に眠たくってすぐにワタシは眠りに落ちた。
 
どこか遠くでカチャっと音がした。寝ながら何の音だろうと寝ぼけていたらソファーが大きく沈んで目を開けるとあの人がいて、びっくりしてワタシは夢から覚めた。
 
心臓バクバクでまた起きた。もう本当に勘弁してほしい。ゆっくり眠りたい。
どういうことなんだろう? ことごとくワタシの睡眠を邪魔してくる。無性に腹が立った。
現実の世界に舞い戻ったワタシは三角座りをしながら、眠たい頭で色々考え始めた。
おそらくこのパターンで行くと、ワタシは眠ってしまうとまたあの夢の中の家で風呂上りから始まりそうだ。だけどもうあの家では眠れる場所がない。「ワタシの部屋」ではあの人が寝ているし、あの人のベッドで眠ってもやって来るし、ソファーで寝てもやって来る。
もうこの夢こわい。なんなの? 一体! どうすれば眠れるの?
考えた結果、もしまたあの夢の中の家に行ってしまったら、荷物をまとめて家から出ていくしか眠りを確保することはできないだろうと思った。
よし! あの家を出て行こう!! と寝ようとしたら、目覚まし時計が鳴りました。
結局全く眠れず慌ただしい朝がやって来たのだ。
 
この連続してみる夢もこわいけど、なによりこわいのが全く面識もない夢の中の登場人物だというのに、現実に存在しているということだ。
インターネットってすごいよね。この事実を知ったときは本当に飛び上がった。
ワタシに話していた事ともリンクして来るし一体どうなってるんだろうね。
 
今まで特に害もないから気にもしなかったけど、今回はワタシの睡眠をことごとく妨害してくるのは本当に困ったもんだ。かなりムカついた。
 
次回また夢の中に登場するなら、絶対起こさないで欲しい。お詫びに美味しいパスタをご馳走してくれたら許してあげてもいいよ。