週明けの月曜日、なんとか風邪に打ち勝った沙紀が朝練で体育館に行くと、雪村の姿がない。
「雪村、風邪だって」
うつしてしまった・・・・・
恥ずかしさと申し訳なさで呆然としていると、2年の林がどこからともなく現れた。
「おいおいーー。お見舞い行って『元気出して!チュ!』とか言ってお前が熱出したりすんじゃねーぞ~」
「林は頭の中エロしかねーのかよ!」
先輩たちは盛り上がっていたが、沙紀には全然笑えない話題だ。
苦笑いをしている沙紀に追い打ちをかけたのは璃子だった。
「で?イルミネーションどうだった?」
2日後。
マスクをしながら登校した雪村にそっと近づき、うつしてしまったことを謝る沙紀。
優しい言葉を期待したのだが、「こんな悪質な菌、よく殺せたね。」とすこし迷惑そうな顔をされてしまった。
「あとこの前の約束、僕の風邪が治ったら楽しみにしてるから。」
口角を少しだけ上げて去っていく雪村に沙紀はもう、呆然とするしかなかった。
やっぱり、雪村くんは意地悪だ。
家に帰りスマホを取り出した沙紀は、悩んでいた。
「エッチ」「初めて」「用意」ポチっ
検索結果がずらりと並んでいる。
こんなこと、友達には聞けない・・・。
だが、無知であるまま勝負に挑むなんてあってはならない!!とよくわからない信念で一つ一つクリックをしていく沙紀。
ふむふむ・・・・
うん?
・・・・・・////////////
沙紀はスマホを机の上に置き、突っ伏した。
こんな姿・・・できない。。
恥ずかしすぎる!!!
大人はみんなやってるの??
考えるたびに恥ずかしさが増していき、とうとうベッドの上で放心状態になった沙紀は、ある一つの結論に達した。
雪村くんに、任せよう。
ところが沙紀の思考回路はおかしな方向へと進んでいく。
いや、ちょっとまって。
雪村くんは知ってるのかな?
え?てことはだれかと経験済ってこと??
だれ?
学校では特に噂なかったし・・・中学生の時??
ってことは同世代じゃなくお姉さまだよね?
雪村くんお兄ちゃんいたし、まさかその友達とか???
兄の海斗が部屋をのぞいた時、途方もなく無駄なことに頭を使い廃人のようになった沙紀がベッドに転がっていた。