もしも、あの時……伯母が、伯母の家で療養しないか?と兄に声をかけたとき、それを兄が受け入れていたら?
そんなもしもの未来を想像してしまうことがある。
伯母は、本当に優しい人だった。色々な親戚がいる中で、どんなときでも私達に良くしてくれていた。
兄もとても伯母夫婦を慕っていて、東京で学生生活を送っていた時は、毎週のように伯母の家へ泊りがけで遊びに行っていた。伯父が大きな手術をしたときも、朝から伯母と付き添っていた。
再び伯父が入院したときも、休みを使って、九州からお見舞いに行った。
そんな兄だったから、伯母も兄の事を息子のように思ってくれていたと思う。鬱になって仕事を辞めて、職業訓練校に入って、そうしていても状況は良くならなくて。それを聞いた伯母は放っておけなかったのだと思う。
でも兄は、真面目すぎる性格のせいで、職業訓練校に行き始めたところなのに辞めるなんてもっての外だ、と思い込んでいたから、行くことは出来ないと諦めていた。
母は母で、自分がそばにいない間に兄になにかあったら……と心配で、送り出す事は出来なかった。
私も来ればよいのにと思っていながら、背中を押すことは出来なかった。
鬱になった時は環境を変えてみることが大事と言うけれど、結局皆、怖かったし勇気が出なかった。
とはいえ、そこで勇気を出して、伯母の家に来ていたら今が違っていたかなんてことは分からないのだけど。
ついつい、考えてしまうんだよなぁ
。