私には3つ上の兄がいる。

兄は父や母の顔色をみるのが得意ではなかったのか、面倒だったのか、口数は少なく、愛想を振りまくタイプではなく、部屋に閉じこもりがちだった。


兄も私と同じく、父に『お前なんか』と言われて育った。

その言葉に加えて『要領が悪い』が付け加えられていた。

父は気に入らないとすぐに『出て行け』と言う。



ある日兄はその言葉通り、出て行った。



最近兄に「なんで俺たちはこんなに自信ないのだろうか?」と伏し目がちに言われ、沈黙の後、「親父だよな、、」と言い、目が合いうなずいた。




『自分だけじゃなかったんだ』





兄もこの何とも言えない自己否定の中、ずっと生きてきたんだ。