「 執炎 」 | 0・・映画toほげほげ

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★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 執炎 "

監督 蔵原惟繕

出演 浅丘ルリ子

   芦川いづみ

   伊丹一三

   松尾嘉代

   宇野重吉

 


 あらすじ、ネタバレ御免

 

餘部鉄橋を渡る汽車

海辺の村

餘部駅で汽車を降りるいづみ

俗名十三俗名ルリ子の七回忌

七回忌なのに戒名がないのは 何故だろう

 

ルリ子の妹嘉代

いづみルリ子の魂に呼ばれ 東京から来た

 

 七年前 ルリ子十三を慕って 海で命を絶った

 ならば

 七回忌は去年である

 それはさて置き

 これは

 情念の炎を燃やし 短い一生を終えたルリ子の物語である

 ***

十二の十三は 十のルリ子と出会う

 

 十三は網元の長男として育ち

 水産学校を卒業すると稼業に勤しんだ

 青年は二十になると兵役に服さなければならない という

 国民の義務が十三を待っていた

 

 十三は船を建造するための建材買い付けに出た

 十三は兵役から帰って来たら

 船を注文し それに乗って遠洋漁業に出かけると誓った

 十三は 山から海に出る近道で小さな部落を見つける

 

十三は部落の一軒の家を尋ねる

豊麗線が素晴らしく浮き出たルリ子に迎えられる

お茶を頂く

 ここは平家の落武者部落

 

ルリ子十三を海まで送る

2人は親しくなる

海で度々会う

 

十三に兵役の令状が来る

入隊まで三日

十三ルリ子と過ごす

 

十三入隊

村民が餘部駅で見送る

万歳 万歳

 

 三年間の兵役が終わる

十三ルリ子と海で過ごす

 

十三ルリ子と結婚

平家部落から他所の部落へ初の嫁入りだが

然程の困難なし

 

 

東京から十三の従兄妹いづみが帰ってくる

 いづみは医専で勉強中だったが

 婚約者を披露するため故郷へ帰って来た

 婚約者は海軍中尉の職業軍人

 

 第二次世界大戦が勃発

 村役場の戸籍係宇野は名誉ある召集令状配達人となる

宇野十三に召集令状を配達

万歳 万歳

 

 いづみは結婚早々に夫を戦争に送り出し

 医者の両親と共に東京を引き上げて

 祖父の家で開業

 

 村に初めての戦死者が出た

 宇野は昨日までは名誉ある召集令状配達人だったが

 今日を境に死亡通知の配達人になる 

 

十三は右大腿部を負傷して帰国

ルリ子の先祖伝来の落ち武者リハビリ・メソッドで

元通り歩けるようになる

十三ルリ子は山に篭って とってもハッピー

 

 

宇野いづみの夫戦死の公報を届け

十三にまた赤紙を届ける

ルリ子のリハビリが仇となった

十三は村を発つ

 

ルリ子は御百度を踏む

海で濡れて寝込む

魂が抜ける

 

 6月初め

 宇野十三戦死公報を届ける

 6月末 沖縄は玉砕

 8月15日 戦争は終わる

 

ルリ子の魂が戻る

十三の戦死を知る

髪を切り仏前に手向ける

辛抱足らんルリ子は崖から海に飛び込む

鬱病は治りかけが一番危ない

 

 *

それから7年後なのに七回忌

 執念とは 憎悪や怨恨のみ宿るものではなく

 情感の動くところ 悉くに根ざす

愛に根ざした執念が一番危ない

   

 

 

 

   


 

   戦争で夫を失った失意の妻が

   自殺するまで

 

 

   1978年にも

   山口百恵 三浦友和主演で

   「炎の舞」の題名で映画化された

 

 

 

    仏式では

    死んだ年が一回目の忌で お葬式を行い

               四十九までが忌中

    翌年が 二回目の忌で 一周忌を行い

                それまでが喪中

    2年目が三回目の忌で 三回忌

    6年目が七回目の忌で 七回忌

 

    7年目は 特別な法事はしない   

 

 

   ナレーションが多く

   目を瞑っていても

   ほぼストーリは分かる

 

   でも

   見所は浅丘ルリ子のヌードなので

   目は開いていた方がいい

 


 

     戦争で殺された夫は天国に行くかも知れないが

     自殺した妻は地獄行き

     刑期の1兆6653年が過ぎるまで会えない

     それを考えると

     数十年 人間界で辛抱した方がいい

 

 

 

 

1964年 日本映画 120分