" 絶唱 "
監督 西河克己
原作 大江賢次
出演 舟木一夫
和泉雅子 *小雪
梶芽衣子
花澤徳衛 *小雪の父
初井言榮 *小雪の母
志村喬 *一夫の父
あらすじ、ネタバレ御免
山道を走る小雪
山番小屋に帰り 泣き伏す
小雪がご奉公している園多のお屋敷で
旦那様と若様が喧嘩した
お屋敷の若様一夫は 小雪が好きになった
だから若気の至りで結婚の約束をした
でも
大地主の旦那様は 長男一夫には
町の資本家の御息女 芽衣子を嫁にと決めている
それを断るなんて
京都の大学に入れたのが間違いだった
断られても芽衣子は一夫が好き
この様な家にお嫁に来るのは女の幸せですわ
小雪の両親はため息ばかり
園多の旦那様には大恩が有るのに こんなことになって
小雪は
寝相が悪くて 寝言も言うし 歯ぎしりもする
台所でつまみぐいもする
わがままで 頭がぼんくらで 何の取り柄もない阿保な女
それでも 一夫は 小雪が好き
もったい無い
小雪は一夫が大学を卒業するまで待つと約束
*
一夫が参加している読書会の小百合(銀行員)は
一夫の話を聞いて思う
一夫は地主の息子じゃなくて
取るに足らん人間になりたい んだわ
*
小雪には魔性が有るかも知れない
邪険にすると祟りが有るかも知れん
旦那様は一夫の熱が冷めるまで
小雪を津山の知り合いに預けると決める
*
一夫は帰省 父の顔に泥を塗る決意は揺るがない
大学は やめる
大地主の息子の特権は返上 裸一貫になる
一夫には悪いものが憑いたらしい
一夫は小雪と駆け落ちし 鳥取縣 気髙郡 賀露村に住む
やっぱり小雪は
狐か蛇に見込まれて出来た娘
小雪の両親は村八分
一夫に召集令狀が来る
送別会 乾杯
一夫の無理強いで小雪は木挽唄を絶唱
木挽
富嶽三十六景 遠江山中 葛飾北斎筆
一夫の馬鹿は 親へ挨拶にも行かず出兵
一夫は戦地で3時になると木挽唄を絶唱
小雪は内地で3時になると木挽唄を絶唱
遠い国に 離れていても 僕らの夢は 今日もひとつ
Ahー 君の声が 風の中に まじっている
小雪は胸を患って床に伏す
それでも 3時になると木挽唄を絶唱
園多の旦那様は頭に血が登って 死になさる
一夫が帰って来る
小雪は一夫に看取られ 死ぬ
親父が死んだので 一夫は大地主の旦那様
やりたい事を 好き放題
実家に帰り
小雪の葬式と婚礼を一緒にやる
遺体に酒を飲ませる
遺体 喜ぶ
遺体は永遠に生きている おめでとう
今夜は 目出度い
一夫は遺体を抱いて山へ
一夫は 木挽唄を絶唱
遺体も 木挽唄を絶唱
遠い国に 離れていても 僕らの夢は 今夜もひとつ
Ahー 君の声が 風の中に まじっている
終
同名小説 2度目の映画化
というか
1958年版のリメイク
ほぼほぼ
1958年版の まんま
常軌を逸っした
愛の物語
人間は
生きて
死ぬしかない
ここまですると
ホラー
同原作は
1975年に 山口百恵 三浦友和 主演でも
映画化された
桝水公園には“絶唱”の石碑があり
恋人の聖地 と言われている らしい
ホラー紛いの悲劇なのに
1966年 日本映画 98分
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