" 宮城野 "
監督 山崎達璽
原作 矢代静一
出演 毬谷友子 *宮城野
片岡愛之助
樹木希林
佐津川愛美
國村隼 *写楽
あらすじ、ネタバレ御免
江戸時代、
庶民の娯楽として大流行していた
浮世絵。
中でも、
歌舞伎役者を描いた役者絵は、
町娘や芸者、
遊女などを描いた美人絵と並び
絶大な人気を誇っていた。
そこに、突然現れた謎の浮世絵師。
名を「東洲斎写楽」という。
花魁けはい坂の少将(しのぶ)松本米三郎
肴屋五郎兵衛松本幸四郎
松下酒造之進松尾上松助
滋賀大七市川高麗蔵
「写楽」は、
わずか十ヵ月で百数十点の絵を残し、
忽然と姿を消した ー
お縄になった宮城野
大先生お名残の大首がどうしても欲しくなり
東洲斎写楽を殺めとった と自白
***
・寛政六年 秋(江戸192年/266) 一七九四年
客と寝る女郎宮城野
写楽の画風で役者絵を描く愛之助
|芝神明宮
愛之助は宮城野とすれ違う
麻布 |竹の家
宮城野帰る
昨日入った年端も行かぬ女郎に 早く抜けろとそそのかす
竹の家の女将希林
近くの稼ぎ頭の女郎が自殺して 笑いが隠せない
宮城野に 他人にお節介するなら
自分が抜けろと釘を刺す
宮城野はもう年増と言われる歳
稼ぎも少ない
某所 |写楽の邸
愛之助は写楽の画風で役者絵を描く
完成した市川高麗蔵の絵は写楽が預かり
自分が描いた絵として版元に渡す
愛之助は写楽の弟子
写楽は版元に愛之助の腕をけなす
写楽の孫愛美
ひっそり帰る愛之助を見送る
|竹の家
愛之助は宮城野の馴染み
愛之助のツケは溜まりに溜まっている
宮城野は着物を 女将希林に取られる
|写楽の邸
愛之助は宮城野を描く
愛之助は以前美人絵を描いていたが
全く鳴かず飛ばずで 物乞い同然だった
版元の力添えで写楽の弟子になった
弟子になった頃の写楽は確かに凄かった
茶を入れて来た愛美は愛之助の美人絵を見る
愛美は愛之助を好いているが
愛之助にとっては師匠の孫
愛之助は師匠に絶対服従 奴隷も同然
孫には 指一本触れられない
*
宮城野の妹しのぶは気苦労の多い大店勤め
宮城野はしのぶを心配するが
しのぶは女郎の姉に顔を出されては迷惑
*
愛之助は写楽の画風で役者絵を描く
宮城野に役者絵を渡す
写楽の筆だと言えば高く売れるはず
*
写楽は
愛美が愛之助に相当惚れてると知る
愛之助の前で愛美を薄汚く愚弄する
愛之助の絵を薄汚く愚弄する
愛之助は入水自殺を図る
死ねず
竹の家へ
宮城野は 愛之助が写楽を殺したと
唯一の目撃者愛美から聞いている
愛美は写楽は泥棒に絞め殺された と証言するつもり
もし ここに来たら愛之助を芝神明宮に来るよう伝えてくれ
と 頼まれた
愛之助は帰る
宮城野は昔
自殺しようとしていた時愛之助に助けられた
その時 宮城野と名を付けられた
「敵討乗合話」という芝居に出てくる女の名
宮城野は 自分が写楽を殺したと役人に名乗り出る
お縄になった宮城野
宮城野は首を落とされ...る
*
・寛政七年 秋(江戸193年/266) 一七九五年
写楽殺害の噂は戯言なり
版元は愛之助の絵を写楽の絵として売り出す
写楽の大首絵の一枚に、
女型・中山富三郎扮するところの
「宮城野」という役者絵がある
写楽の謎の陰に
泣いた女あり
舞台の作りが面白い
大道具があからさまに紙細工で
背景があからさまな書割で
それが所々浮世絵風だったり
黒子が出てきたり
スポットライトを当てたり
演出が
現代劇風だったり
歌舞伎風だったり
メイン5人以外の登場人物は
顔を見せず 声を発しない
2010年 日本映画 112分
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