「 悼む人 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 悼む人 "

 

監督 堤幸彦

原作 天童荒太

出演 高良健吾

   石田ゆり子

    井浦新

    貫地谷しほり

   大竹しのぶ

 

 

旅する健吾

事故や殺人や自殺やらで

人が死んだ場所を巡って歩いている

病気 と言うしかない趣味の持ち主

 

 ***

の殺害で裁かれるゆり子

 

 *

健吾は山形県の山中で死んだ人を悲しみ嘆く

 

 *

ゆり子を殺した場所で旅する健吾と出会う

健吾は死んだ人について聞くのが趣味

健吾の言うことがゆり子には理解不能

 

ゆり子にはの亡霊が付き纏う

誰かに殺してもらえと耳元で囁く

健吾の言動は相当に病んでいる危ない

きっと殺してくれる

ゆり子健吾の旅に同行

 

 *

健吾の母しのぶは末期癌

病院での延命治療より自宅生活を選ぶ

 

健吾の妹しほり

しほりの婚約者は

しほりに相当病んでいるがいると知り

結婚を躊躇う

健吾が何故そんな事をしているか母しのぶも理解できない

 

健吾は就職するまでは普通だった

過労で死んだ親友の一周忌をうっかり忘れて

それを後日 思い出してから健吾はおかしくなり

人の死に異常に興味を持つようになり

独自の悲しみ嘆き方を開発

会社を辞めて 家にも戻らなくなった

 

しほりのお腹には婚約者の子供がいる

でも

そんながいるのでは

婚約者の兄が親戚一同を代表して結婚に反対

子供を堕ろしてくれと頼む

 

しほりは父無し子を産むと宣言

 

 *

健吾は奥州市で死んだ人を悲しみ嘆く

健吾は福島県で死んだ人を悲しみ嘆く

 

ゆり子健吾を理解できない

ちょっと話を聞いただけで

分かった気になってその人の死を悲しみ嘆くのはおかしい

そん事で その人の本当の悲しみは分からない

 

ゆり子を殺したと告白

に殺してくれと頼まれた

 

は寺の息子で死にこそ真実があると信じていた

だからゆり子に殺されたくて結婚した

ゆり子を悦ばしたが 自分は悦ばされるのを拒んだ

自分の悦びは死によってのみ得られると信じていた

 

は包丁を振り上げ ゆり子を追いかけて来て

ゆり子に包丁を渡した

殺さないなら 離婚だ と脅されて

ゆり子を刺した

の最期の言葉は

君から産まれたい

 

ゆり子には今でもの亡霊が付き纏う

健吾に殺してもらえと叫んでいる

ゆり子も殺して貰い の所へ行きたい

 

 

健吾は宇都宮で死んだ人を悲しみ嘆く

 

健吾はゆり子にむらっとして

野外で下半身の服を剥ぎ取り

思っいっきり悦びを感じる

 

ゆり子健吾と別れる

 

 

健吾は母が危ないと知り

実家へ向かう

 

しほり出産

しのぶ御他界

健吾はのんびり実家方向へ歩き続ける

 

 

 

   

 

 

 

   悼む = 人の死を悲しみ嘆く

 

 

   うっかり親友の一周忌を忘れた男が

   全国の事故や殺人や自殺で死んだ人を

   悼む旅に出る

 

   彼がしてるのは

   “悼む”じゃなくて“偲ぶ”

   だと思うけど

 

 

   日本で

   不慮の事故で死ぬ人は年間約38,000人

   自殺する人は年間約30,000人

   殺される人は年間約400人

 

   その全員の死を悼むことは出来ない

   誰の死を悼むか

   どうやって決めてるの?

 

   変な悼み方でポーズを決めて

   自己満足?

 

 

   どんな死に方をしても

   四十九日を過ぎれば

   生まれ変わるのが仏教の教え

   いつまでも そこには居ない

 

   死者の生前を知る人が

   いつまでも悲しみ嘆き続けると

   死者もこの世に未練が残り

   成仏できず苦しむ

   ってのも仏教の教え


   死んだ人に

   死ぬ前の生活を思い出させるのは

   新たな旅立ちの妨げにしかならない


 

 

   小さな親切大きなお世話

   他人の死後にまで

   首を突っ込むな

 

 

 

    嘘を重ねれば

    安い感動なら

    簡単に与えられる

 

    あの人は前が虫だったから

    人間が浅いから

    まだ慣れてないから

 

 

   

 

2015年 日本映画 138分