" この胸いっぱいの愛を "
監督 塩田明彦
原作 梶尾真治
出演 伊藤英明
ミムラ
宮藤官九郎
臼田あさ美
倍賞千恵子
あらすじ、ネタバレ御免
2006年1月5日
空港
なんじゃAirlineのカウンター
しぶとい野郎に二発もぶち打ち込んだヤクザ臼田(19歳)は
飛行機で北九州へ逃げる
隣の席は弁当を5つも6も食べる伊藤(30歳)
伊藤は北九州門司で20年前9歳から
祖母の営む旅館で1年間過ごした
(父が事故で死に母は伊藤を祖母に預けた)
伊藤は懐かしい町を歩く
何一つ昔と変わらない
自分とそっくりの子供までいる
***
いつの間にか 今日は
昭和61年(1986年)1月5日
1986 1月
1986
戸惑う伊藤はヤクザ臼田に声をかけられる
同じ便に乗ってた他の乗客は どうなったか不明
そう言えば今日
9歳の俺は小火を出した
伊藤は小火になる前に旅館に上がり込み火を消す
伊藤は旅館の居候になり
20年前の10歳の自分の部屋に住む
*
近所の蕎麦屋の一人娘ミムラ(養子)
伊藤(10歳)の初恋の人
あんた死んだ女将の旦那にそっくりだけど誰?
*
臼井は
保育園の臼井先生を見に行く
臼井先生は妊娠中
*
伊藤(30歳)は知っている
ミムラはもうすぐ病で死ぬ
*
伊藤と臼田は同じ便に乗っていた宮藤官に声をかけられる
宮藤官は世界的数学者
宮藤官は もう1人 時間を超えた人(千惠子さん(72歳))に会った
2人とも 気がついたらバスに乗っていた
千恵子さんは この時代で思いを遂げて消えた
20年後に戻った かもかもかも 知れない
いいえ あの世に戻ったのです 飛行機は墜落しました
*
伊藤(30歳)は伊藤(10歳)に
人生改造十ヵ条 を課す
一、朝晩歯を磨く
二、小学生の間に逆上がりが出来るようになる
三、友達に東京の自慢話をしない
四、夜、布団の中でマンガを読まない
五、好き、きらいをしない
六、誰にも負けない何かを見つける
七、自分の気持ちに正直になる
八、月に一度お母さんに電話する
九、買い食いをしない
十、飛行機に乗らないじゃなくて絶対にあきらめない
*
伊藤の心残りは
ミムラが脳腫瘍の手術を拒んで死んだ事
*
臼井の心残りは
難産で母親が死んだ事
*
宮藤官の心残りは
花壇を壊して謝れなかった事
みんな思いを遂げて
過去は変わったけど
自分たちはまた 同じ飛行機で死ぬ
なんじゃこりゃ
過去は変えてはいけない
いくら自分が死んだからって
無責任に過去を変えてはいけない
だって しょうがないじゃないか
変えなきゃ成仏できないんだもの
飛行機は落ちる 船は沈む 電車は脱線する
人は多かれ少なかれ後悔しながら死ぬ
我が生涯に一片の悔いなし なんて
記憶障害か思考停止
後悔してあきらめなさい
あきらめるのも修行のひとつ
生をあきらめ死をあきらめ成仏しなさい
それが仏家一大事の因縁なり
過去を変えだしたら きりが無い
最後は意味不明
2005年 日本映画 130分
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