" 去年の冬、きみと 別れ "
監督 瀧本智行
原作 中村文則
出演 岩田剛典
山本美月
斎藤工
浅見れいな
土村芳
北村一輝
涙を溜め 点字の手紙を書く女性
*
2016年9月
大きな屋敷の中で炎に包まれる女性
立ち尽くし呆然と見つめる斎藤 震える手にはカメラ
***
斎藤は容疑者として送検される
*
接見室で斎藤に会う姉れいな
*
検察官に対する斎藤の供述は
写真撮影中の事故
助けようとしたが どうしようもなかった
斎藤は海外でも有名な写真家
死んだモデル芳には失踪届けが出ていた
検察は当初 斎藤が芳を誘拐し 監禁していたと疑ったが
彼の供述通り 合意の上の撮影中の事故と認め
最終的罪名は 保護責任者遺棄致死罪
***
***
第二章
2017年8月
週刊誌第一編集部
フリーライターの岩田が持って来た企画
『盲目の美女芳、焼死事件』〜容疑者 斎藤の軌跡〜
デスクの北村
何を今さら
1年近く前のこの事件は2か月前に執行猶予の判決が出た
殺しと決めつけて書き飛ばしたメディアは
名誉毀損で 訴えられている
フリーライターの岩田
それが
ネットの掲示板に書き込みがあった
炎に包まれる芳を撮った斎藤の写真が存在する と
斎藤には病的な執着心があり
過去に何度もトラブルを起こしている
気に入ったモデルを ストーキングしたり 監禁したり
北村は乗り気じゃないが
編集長に頼まれて
岩田の面倒をみることになる
*
岩田は斎藤に取材を申し込む
単刀直入に 炎に包まれた芳の写真はあるか聞く
答えは当然 あるわけない
今後の密着取材を申し込む
許可される
*
美月、岩田の婚約者
10月18日に結婚予定
*
岩田は長野県の蝶収集家を取材
斎藤から蝶の飼育を以来された
その蝶を撮った写真を見ていると
ぬかるみに沈んでいくような感覚になる
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1995年 斎藤の父親は 自宅で強盗に遭い 殺害された
10歳の斎藤も 1歳上の姉と共に 腹部を刺され重傷を負った
犯人は捕まっていない
幼少期の暗い過去が 斎藤の人格形成に影響を及ばした
と、岩田は思う
*
岩田は 東京都の斎藤の同級生を取材
斎藤は高校の時に俺の彼女を3日間監禁した
あいつは いつ 人のモノを欲しがる
姉とは 近親相姦を連想させるくらいに仲が良かった
父親が殺された5日後には 2人でケラケラ笑っていた
2人は父親から虐待を受けていた らしい
斎藤本人は否定してはいるが
*
れいなが日本に帰って来る
れいなは世界中は飛び回る投資家
母は斎藤が物心つく前に死んだ
だから 姉は斎藤を母のように守り
教師のように育て 才能を開花させた庇護者
*
斎藤は岩田の婚約者の存在を知る
岩田が取材に駆け回り 美月が寂しがってるのを知る
*
岩田は 斎藤の父が殺された事件を担当した刑事を取材
父親は資産家だったから
警察は金銭目当ての犯行と見立てた
預金通帳はなくなっていたが 金は引き出されなかった
周辺の目撃証言もゼロ
姉弟の証言だけが頼りだったが容疑者は浮上しなかった
何度聞いても2人の証言にほころびは出ず
2人の傷は170cm以上の人間に刺されたことは間違いなく
2人の狂言だとは思えない
*
斎藤は美月に接触
写真のモデルを頼む・・・
*
第三章
岩田は何者?・・・
化け物の狂気を描いた
サスペンス・ミステー
観た人全員、ダマされる?
本当か?
と疑った僕は
まんまとダマされた
でも
賢い読者は 気づいてる
事件は 去年の夏
物語は 今年の夏
別れは 去年の冬?
2018年 日本映画 119分
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