「 ルートヴィヒ 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " LUDWIG II. "


監督 マリー・ノエル
   ピーター・ゼアー
出演 ザビン・タンブレア
   ゼバスチャン・シッパー
   ハンナー・ヘルツシュプルンク
   エトガー・ゼルゲ
   フリードリヒ・ミュッケ
   ユストゥス・フォン・ドナーニー
    ポーラ・ビール


 あらすじ、ネタバレ御免

  1845年
 ルートヴィヒ2世
 ミュンヘン・ニンフェンブルク城で生まれる
 バイエルン国王である祖父ルートヴィヒ1世が退位
 父マクシミリアン2世が即位

  ***

 1864年

森の中を馬で駆けるルートヴィヒ皇太子19歳
野を駆け、湖を駆け
気分は白鳥の騎士ローエングリン


ルートヴィヒは
新型ドライゼ銃よりワーグナーが好き
戦争は嫌い
父マクシミリアン2世は不満・不安

その父が突然崩御、享年53歳

ルートヴィヒ2世は心の準備も出来ぬまま
第4代バイエルン国王になる

 *
父マクシミリアン2世は生前
軍備拡張を進めていたが
父の死で武器の購入は中断

ルートヴィヒ2世は
武器の購入には消極的
それより
ワーグナーを招待にしたい

でも
ワーグナーの世間的評価は革命論者
20年前にザクセン王国を転覆させた?
1849年にドイツ三月革命に参加して以来どこかに潜伏中?
大臣たちはワーグナー招待に反対

それでも
ルートヴィヒ2世はワーグナーを
バイエルン王国に招待

ルートヴィヒ2世は
軍の増強より楽団の育成に力を注ぐ

楽器を揃えるにもお金がかかる
議会は通りっこない
母も弟も心配

 *
ドイツ連邦が脱退したプロイセン王国と
オーストリア帝国との仲が悪化
オーストリアが戦争を仕掛ける気配

オーストリア皇后エリザベートは
ルートヴィヒ2世の従姉妹で幼馴染

彼女はルートヴィヒ2世に
夫皇帝に戦争を思いとどまるよう説得を頼む
でも
ルートヴィヒ2世は外交が苦手

  *
 1865年

ワーグナー作"トリスタンとイゾルデ"
ミュンヘンの宮廷歌劇場で初演

 *
プロイセンはオーストリアへの進軍を開始
ルートヴィヒ2世は参戦に反対
大臣たちや母弟から孤立

 *
大臣たちや母弟の
ワーグナーへの反感は強い
仕方なく
ルートヴィヒ2世は追放を決める

  *
 1866年
プロイセン=オーストリア戦争勃発
バイエルン議会はオーストリア側で参戦することを決定

ルートヴィヒ2世は
弟の説得もあり
仕方なく動員令に署名

戦争は7週間でプロイセンが勝利
オーストリア側の死者は7万人
バイエルン兵も1万人以上が死亡

 *
ルートヴィヒ2世は
大臣を刷新
ワーグナーを再び招待


  1868年 (明治1年)
 ワーグナー作"ニュルンベルクのマイスタージンガー"
 ミュンヘンの宮廷歌劇場で初演
  1869年
 ノイシュヴァンシュタイン城建設開始

 ワーグナー作"ラインの黄金"
 ミュンヘンの宮廷歌劇場で初演
 配役 ハインリヒ・フォーゲル(ローゲ)

  *
 1870年
ワーグナー作"ワルキューレ"
ミュンヘンの宮廷歌劇場で初演

 *
プロイセン=フランス戦争勃発
ルートヴィヒ2世はフランス好きだったが
バイエルン王国は北ドイツ連邦の一国として参戦

  *
 1971年
プロイセン王国率いる北ドイツ連邦の勝利

プロイセン国王をドイツ皇帝に戴く連邦国家
ドイツ帝国成立

フランス好きのルートヴィヒ2世は
外交から距離を置く

弟オットー1世も
プロイセン国王の態度に大いに不満
精神を病む


  1874年
 リンダーホーフ城建設開始
  1876
 ワーグナー作"ジークフリート""神々の黄昏"
 バイエルン・バイロイト祝祭劇場で初演
  1878年
 リンダーホーフ城完成
 ヘレンキームゼー城建設開始
  1882年
 ワーグナー作"パルジファル"
 バイロイト祝祭劇場で初演
  1883年
 リヒャルト・ワーグナー死去、享年69歳

  *
 1885年

ヴェルサイユ宮殿を模した
ヘレンキームゼー城ほぼ完成
ヘレンキームゼー城

中世風の
ノイシュヴァンシュタイン城ほぼ完成
ノイシュヴァンシュタイン城

ルートヴィヒ2世は城に籠り
昼夜逆転の生活
さらなる城作りを計画
財政は火の車

議会は新たな城の建設中止を決定

  *
 1886年
ルートヴィヒ2世は奇行がやまず

6月12日
危惧を感じた首相らは
ルートヴィヒ2世を精神病よる禁治産者とし
王位を剥奪しベルク城に幽閉

翌13日
ルートヴィヒ2世は
湖で水死体となって発見された、享年40歳



   ゼバスチャン・シッパー



   第4代バイエルン国王ルートヴィヒ2世の半生を描く

           ワーグナーを聞けるのは彼のおかげ



      有名なルキノ・ヴィスコンティ版は見てない



   映画で描かれる
   エリザベートの妹ゾフィとの婚約・破局の時期は
   史実とはずれているかもしれない

   映画に登場するリヒャルト・ワーグナーは
   本人とよく似ている

   映画に登場する晩年のルートヴィヒ2世も
   本人とよく似ている   



   邦題では2世が略されている

   いつの世でも
   2世は1世に比べ駄目なことが多い

   でも、それは
   2世が1世と同じ土俵で相撲を取ることを
   生れながらにして義務づけられてるから

   別の道なら
   別の才能を発揮できるたかもしれない



   ルートヴィヒ2世は"狂王"と呼ばれる人だから
   暴君だと思っていたら
   芸術と平和を愛する夢想家で
   ナイーブな王でした

   でも
   金の使い方は
   やっぱり、おぼっちゃん


 ザビン・タンブレア


2012年 ドイツ映画 143分



     ルートヴィヒ2世の後
     弟のオットー1世が王になり
     次は
     従兄弟のルートヴィヒ3世が王になったが
     第一次世界大戦後の1918年
     ドイツ革命により
     バイエルン王国は112年間の歴史に幕を閉じる

 バイエルン王国