「 ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ 」 | 0・・映画toほげほげ

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★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ "


監督 根岸吉太郎
原作 太宰治
出演 松たか子
   浅野忠信
   広末涼子
   妻夫木聡
   堤真一
    奥田恵梨華


浅野は子供の頃
鉄の輪で二度占い
二度とも地獄に堕ちると出た


 昭和二十一年 (1946) 十二月

夜中、家に走り帰る浅野30歳
引き出しからナイフを取り出す
物音で気づき起き出す妻たか子

子供は熱があるが
医者へ連れて行くお金がない


浅野を追って来た中年女
浅野が金を盗んだ、らしい
女の旦那も来る
浅野はナイフを振りかざし逃げる

たか子が2人に詫びる
話を聞く
 2人は中野で小料理をやっている
 浅野が初めて店に来たのは十九年の春
 店で扱う闇酒を出した

 次に浅野が来た時百円を置いていった
  (当時、公務員の初任給が45円)
 その後三年間は一銭も払わず酒を飲み続けた

 今日、浅野は店から五千円奪って逃げた

警察ざたは1日待ってもらう


翌日たか子は小料理屋へ行き
 今晩浅野が返しに来ます
 それまで人質になって働きます

小料理屋で勝手に働き始める
たか子は小料理屋で客から大人気
チップをたくさんもらう

浅野がバーのママと来る
五千円はバーのママが返す

でもツケがまだ
大負けに負けて二万円

たか子は明日からも働くことにする


夜中
家に浅野が返って来る
怖い怖いと泣く
助けて助けてと泣く

泣きながらたか子を脱がす


翌日も
居酒屋で働くたか子

涼子が来る
浅野の愛人
浅野に貢いで今じゃ貧しい長屋暮らし
広末涼子

常連妻夫木が来る
昔は作家浅野のファン
今はたか子のファン

堤弁護士が来る
昔は貧乏、今こ小金持ち

たか子は昔、彼が好きだった
彼にプレゼントしたくて万引きした・・・



   松たか子



   映画に
   ヴィヨンは出でこない
   ヴィヨンの妻も出てこない

   ヴィヨンは名前だけ
   電車の中吊り広告に出て来る
   浅野忠信演じる大谷穣治が
   ヴィヨン論を雑誌に書いた


     フランソワ・ヴィヨン
    15世紀のフランスの詩人
    天才的と言われる反面
    数々の罪を重ね32歳で消息を絶つ


   大谷穣治の生き様から
   彼は"和製ヴィヨン"?
   彼の妻は"和製ヴィヨンの妻"?



   タンポポは
   大谷穣治の詩として出て来る
   彼の生き様と少し関係がある

   桜桃(サクランボ )は
   大谷穣治がラスト近くに食べる




   生まれた時から死に取り憑かれた作家
   彼に振り回されながら彼を愛する妻



     死にたくてしょうがない
     生まれた時から死ぬことを考えていた
     恐ろしいのは
     この世のどこかに神がいる ということ
     死にたいのに怖い神様が引き止める


 
   ラスト近く
   松たか子がパンパンから思い切って
   口紅を買うシーンがある

   だけど
   それまでもずっと口紅はしてる
   その他の化粧もしっかりしてる
   
   描き方にリアリティがない
   松たか子からは
   貧乏の悲壮感が感じられない

   生きることと死ぬことの重さが
   伝わってこない


 奥田恵梨華


2009年 日本映画 114分