" 曼陀羅 "
監督 実相寺昭雄
出演 清水紘治 (シンイチ)
森 秋子 (ユキコ)
田村 亮 (裕)
桜井浩子 (康子)
岸田 森 (モーテルのオーナー)
若林美宏 (巫女)
北島マヤ
花柳幻舟
左時枝
あらすじ、
絡み合う全裸の男女2組
浩子はシンイチと
裕はユキコと
それは恋人交換
海辺のホテルのそれぞれの部屋で
裕と浩子にとっては初めての事
浩子は後悔し
汚れを忘れようと裕に抱かれる
シンイチとユキコにとっては何度目かの経験
何をやっても無感動
死を連想させる風景に取り憑かれているシンイチ
ユートピア村の創設者岸田
入村者を選ぶ為モーテルを経営し
隠しカメラから客室を覗く
シンイチとユキコに入村の素質を感じた岸田は
2人が海岸に出た所を襲わせる
2人は気を失いユキコは裸にされ砂浜に放置される
先に気を取り戻したシンイチは横たわるユキコを見
いままでにない性的興奮を覚える
それは疑似的死姦だった
暫くの後
大徳寺大仙院を訪れた裕と浩子
子供を作って人類繁殖に寄与する事を嫌い
妊娠した浩子に堕胎を薦める裕
何の為に生きてるのか判らず生きるのは
生きながらに死んでいるのと同じ
それでも生きているのは傲慢な居直りだ
僕は死ねる理由を見つける為に生きているのだ
シンイチとユキコは再びモーテルを訪れ
岸田からユートピア村に入る事を薦めらる
ユートピアとは単純再生産の法則が支配する王国
其の理由故、農業とエロチシズムが二本の柱となる
エロチシズムこそ、果てしのない単純再生産
エロチシズムの背後には絶えず死の影が揺らぐ
其れ故、エロチシズムは縮小再生産とも言える
人間は一瞬の恍惚を求めて彷徨うが
恍惚とは生きながらにして時間の感覚を失う事
単純再生産こそ
時間の感覚を失った永遠の空間を造り出す
浩子は堕胎し子供の産めない体となる
浩子は裕を泣いて責める
裕は破壊主義者として赤軍に追われる身となる
シンイチとユキコはユートピア村に入村する
岸田の妻は巫女として日々神々に犯され陶酔する
裕と浩子は音沙汰のないシンイチとユキを探して
ホテルのあった海岸を訪れ
岸田の部下2人に襲われ
裕は気を失い浩子は犯される
襲わせたのがシンイチと岸田だったと
知った裕はユートピア村で
そのイデオロギーを批判する
単純再生産は人類の夢かも知れないが
いずれは拡大再生産の資本主義に飲み込まれる
シンイチも反論
時間を頼りに悪戦苦闘
其の挙げ句に
地球全体が無階級の単一共同体になったとして
そこにはもう革命は存在しない
何故なら其処には如何なる矛盾も有ってはならないから
其れは一糸高度の共産社会
しかし如何なる矛盾も発展もない社会は時間が死別している
そこで永久革命者は本質的に挫折する
裕
永久革命者は永久革命を否定する為に永久革命を志す
シンイチ
生き長られた俺は
生きながら死ぬ状態を手に入れたいと思った
裕
俺が求めるのはシンボル操作のないユートビア
それは時間と格闘して得るしかない
お前はやっぱり転向したんや
シンイチ
転向やない
人よりちょっとエロチックになっただけや
議論はどこまでいっても平行線
岸田に従わない浩子は折檻を受ける
そして
浩子は首を吊って自殺をする
遺体は隠される
真相を知らぬ裕は浩子の行方を探す
そして
浩子はユートピア村で自殺をし
遺体が隠されたことを知り
村の巫女を犯した後、遺体の埋められた場所を聞く
巫女は滝に落ちて死ぬ
岸田は信者を連れ
その土地を離れ新たな場所を目指す
彼らは海岸から小舟に乗り
運を天に任す
そして
彼らを追った裕は海岸で
難破した船と岸田達の死体を発見する
裕は日本刀を買い
国会議事堂に向かう
時間とは観念だ、実在ではない
学生運動が終焉を迎えた頃に作られた
理想と概念 生と死と快楽を追求した映画
1971年 日本映画 135分
桜井浩子は
「ウルトラマン」で
科学特捜隊フジ・アキコ隊員役だった人