前回のブログを読んでいて恥ずかしくなった。(;^_^A
酔った勢いニコニコとかで書くものではないな・・・と反省した。

ところで、その酔っぱらっていたときの話。
一緒にいた業績絶好調のT社長は、もともと株のディーラーで、現在はヘッジファンドの会社を経営している。
ちなみに、収入は業績好調もあって人並み以上の金額にはなっているのだが、それでもディーラー現役時代に比べると十分の一程度であろう。
だったら、ディーラーやってたほうがよかったのではないか?という問いに彼は
「ある程度の金額をもらってしまうと、こんなもんかと思ってしまって、別のものを求めてしまうんだよね」
つまり、物欲(金銭欲)というよりも、志を同じにする仲間と、自分がこうあるべきだという方法で、その志を遂げることのほうに優先度が高くなっているということであろうか。
だから、話を聞いていても私心がない。
それが順調な経営となっている一つの要因のように思う。

と、そんなことを思っていた矢先、ちょっとした調べものをしようと以前に買った雑誌のページをめくっていた。(余談だが、私は、何か気になる特集があった雑誌を捨てられない習性がある。経済に関する雑誌は読み返すのに、ダイエットや料理に関する雑誌を読み返すことがないのは女として問題に思うA=´、`=)ゞ)

プレジデントの2006.7.3号である。
本来、その1年前の雑誌は別の目的をもって引っ張りだしたのだが、その中に一橋大の伊丹教授という人が書いた「ダメ経営者に共通する『五つの性癖』」という記事を見つけた。

伊丹さんは、「よき経営者は分配者である」としたうえで、ダメ経営者の五つの性癖を次のようにあげている。

1.私心が強い
経営の成果の分配で、自分の利害を優先するという意味で私心が強い人は、人がついていかないし、間違った判断をしそうである

2.人の心の襞(ひだ)がわからない
リーダーは人々がフォローするからこそリードできる。そのフォローする人々は皆心をもっているから、その心の襞をわからない人は結局人がついていかない。

3.情緒的にものを考える
ヤマト運輸元会長故小倉氏の言葉を引き合いに「経営とは論理の積み重ねである。論理の反対は情緒である。情緒的に物事を考える人は経営に向かない」

4.責任を回避する
責任は何かを決める責任と結果責任がある。責任を回避する人はそもそも決めたがらない。どちらでもいいから決めてくれれば歩き出せるのに、決められないから誰も歩き出せない。結果責任などは当然回避する。さらに悪いのは結果責任を部下に押し付ける。

5.細かい事に出しゃばる
経営とは自分が何かを行うことではなく、他人を通して事をなすことである。オレがオレがと自己主張ばかり強くて出しゃばる人は他人がついてこない。そういう人は細かいディテールばかり目がいって、全体観を見失う。

以上、五つの性癖はそのまま引用したが、解説は主旨をまとめた。

トレビア的に言うと、1000へぇくらいである。

たしかに、業績好調のT社長は「私心がない」だけでなく、その他の項目についてもその逆の性癖がある。

これだけの厳しい自己研鑽を強いられる経営者業とは、それだけ醍醐味があるということでもあるのだろう。