まる子の性格だな、頑張りすぎるのは。最近頑張ってたプロジェクトがようやく終わって、終わる前から、「終わったら、ちょっと息抜きに、ドライブ行って、バードウオッチング再開して、美味しいもの食べて、かわいい洋服買って」とか、自分へのご褒美プランを頭の中で長々と立ててたら、猫が死んだ。

 

16年以上飼ってたかわいいかわいい猫が、車にはねられて死んだ。玄関で大きな鳴き声がするから、「なんだ、隣の人が餌をあげてる野良猫が喧嘩をふっかけに来たか」と思って、ドアを開けたら、ウンチと血が散らばってて、やっとの事で家の中に入って来て、倒れるように寝そべった。

 

まる子はのんきに(まあ外傷があまりなくて、見た目普通だったから仕方ないか)、「最近トイレの回数が減ってたから、便秘の反動かな」なんて考えてて、それでも異常なしにはとても思えないから、救急ペット病院に連れて行った。電話で状況を説明したら、「すぐに連れて来てください。」

 

車でバークレーまで20分ほどのドライブ。すぐケージを手渡して、待つこと15分ほど。そのあと、診察室で獣医と話した。レントゲン見せてくれて、要するに体の中は裂傷だらけ。手術には5、610万ほどかかるし、そんな手術をしても、痛いばっかりで、その場で成功したとしても、本当に傷が癒えるためには、檻の中に入れて、ずっと監視しないといけないとのこと。そんなかわいそうなことできない。自由を愛する猫だったのに、そんなことしたら、彼女の魂まで殺してしまう。だから泣く泣く、旦那とその場で決めて、さよならを言うことにした。

 

治療室で号泣した。体が自然に反応して、泣くのを止められなかった。誰に聞かれても知るかと思った。それから猫にさよならを言いたいと言った。来てすぐに痛み止めの処置をしてくれたから、バスケットに入れられて、もう一度会った時は、こんこんと眠っていた。頭を撫でて、「今まで本当にありがとうね」と言ったら、耳を動かしてくれた。「分かってるよ」と言ってるみたいにだった。最後の処置をする場にはとてもじゃないけど立ち会えなかった。旦那に「一緒にいてくれてありがとう」と言ってから治療室を出た。

 

車に当てられて、救急病院に行って、痛みを止めてもらうまでの時間は、多分一時間以内だったと思う。長い間、苦しまなくてよかったけど、それでも苦しみには違いない。まる子、本気で「私が車にはねられたらよかった」と思った。

 

あれからほぼ2週間。なんだか全然立ち直れてない。急に怒りが込み上げて来て、人に突っかかったり(主に旦那が犠牲者)、涙がこぼれたり、朝起きるのも辛い。悲しみを乗り越えるために、忘れるために、何かしたほうがいいのかな。でも、今のところ、まる子は、忘れたくない。目をつぶるとかわいい顔、仕草を思い出す。足にまとわりつく感触だって、感じる。

 

読者のみなさんは、こんな時どうしますか。