女の人の声「こうすけー!こうすけー!いるんかねー!?
ピンポンピンポンピンポン」
かすれた声の女性はどうやらこうすけのお母さんだ。
こうすけ母「あんたまた、あの女と一緒にいるんぢゃないんかね?!!
ピンポンピンポンピンポン」
怖…!!!!
こうすけ「ちょっともも。あの奥の押入れに隠れていて」
私「分かった」
こうすけが、ドアをあけてお母さんと話をした。
押入れに隠れるなんて、ドラマみたいだな…
てか、怖いんだけど!!
10分くらい待ったかな?
こうすけ「もも、もう出ていいよー」
私は恐る恐る押入れから顔を出した。
どうやら、こうすけのお母さんは帰ったらしい。
こうすけによると、前付き合っていた彼女とお母さんが仲良かったけど、お金を盗ったりする彼女だったみたいで、すごく悪い人だったとか。
お母さんはその彼女とこうすけが一緒にいるんぢゃないかとアパートを覗きにきたらしい。
(こうすけは普段はアパートに泊まらず実家で寝ている。)
こうすけは次男だったけど、長男よりもこうすけの方に親は色々と期待していて、こうすけのことをとにかく気にしているらしい。
こうすけ「また来るかもしれないから、今日はもう帰った方が良い」
私「分かった」
(怖いから早く帰りたい)
その日はすぐに家に帰った。
アパートを出てからも、こうすけの母に待ち伏せされていないか怖かった。
こうすけとはそれからも連絡は続いて、何回か会ったが、私はこうすけのお母さんの叫び声が忘れられず、こうすけと無難に付き合っていた。
私は、23歳になり仕事も平日フルタイム勤務の仕事を始めていた。
こうすけの家からまた少し離れたところで1人暮らしを始めた。
こうすけ「なんで家から離れたところで1人暮らしするん?結婚しようと思ったのに!」
こうすけからそう言われたが、私は結婚したいと思わなかった。
ある日、二人で会うことになった日、私はいつものようにこうすけの家の近くに到着した。
こうすけ「ごめん。従業員と連絡が取れなくなったから一緒に探して欲しい」
私「えっ?いいけど…」
こうすけと従業員の人の家の近くに行った。
近くに車をとめて、どの家か探した。
こうすけ「わからんー」
こうすけが従業員の人に電話を何回もかける。
こうすけ「もしもし?!」
従業員の人が電話に出たようだ。
こうすけが外で電話をしている間、私は車に戻った。
こうすけの声が聞こえる。
こうすけ「おまえが明日来なかったら、こっちは大きな仕事が全部だめになる。その責任をおまえはとれるんか?!」
私は怖かった。
話す言葉を全部は覚えていないが、大きな声で従業員の人を脅しているように聞こえた。30分は話をしていた。
これがこうすけの本性か。。
私には優しいこうすけだけど、こうすけを怒らせたら、こんなまくし立てるように怒鳴られるんだな。。
男らしいといえば男らしいのかもしれないが、私とこうすけは住む世界が違うなと感じた。
こうすけと別れないと次の出会いはこないかな。
私はある日別れることを決めた。
メールで別れ話をしたような気がするが、はっきりと覚えていない。
こうすけとは別れてからも何年か連絡はとっていたので、そこまで悪い印象でもないが結婚したいとは思えなかった。
しかし風の噂で今では大金持ちになっているとか。
こうすけが今結婚しているかは知らない。
私は23歳になり、モテ期がやってきた。
処女を捨てた私は無敵になったつもりでいた。
周りも飲み会を盛んにしていて、友達の紹介とかもあり、全てを受け入れていた。
母の見舞いに行ってから、夜は誘われたら飲み会に参加していた。
夜に飲み会に参加して、楽しくお酒を飲むだけでも十分だった。
ある時、小中一緒だった女友達3人と、小中一緒だった男いっしーと、いっしーの大学の後輩の男たちと一緒に飲む会をすることになった。