スポーツニュースについて②
以前予告した、土曜24時のスポーツニュースの視聴率傾向を紹介しつつ、今後のスポーツ界とメディアの関わりについて考えてみます。
まずは視聴率の紹介から。98年と04年、05年についていくつか紹介します。
(99年~02年は閲覧出来なかった)
スポーツニュース 年代別視聴率 (関東地区)
世帯 KIDS TEEN M1 M2 M3 F1 F2 F3
1998.8.8 スポーツうるぐす NTV 24:15-24:55 *7.9% *0.0 *2.6 *6.0 *4.5 *2.2 *5.4 *1.4 *1.9
1998.8.8 スーパーサッカー TBS 24:00-24:30 *7.8% *0.8 *4.3 *4.9 *4.6 *1.5 *4.9 *2.9 *2.0
1998.8.8 プロ野球ニュース . フジ. 24:15-25:15 *4.5% *0.2 *1.0 *3.0 *2.7 *1.1 *1.8 *2.3 *1.7
1998.8.8 ザ・スクープ テレ朝 24:00-25:10 *5.6% *0.5 *1.6 *2.9 *2.2 *2.1 *2.0 *4.1 *1.9
1998.8.8 スポーツTODAY テレ東 23:00-23:45 *3.8% *0.2 *1.0 *2.2 *2.0 *2.6 *1.6 *0.2 *2.1
1998.8.8 サタデースポーツ NHK. 22:30-23:04 *6.1% *0.1 *1.4 *4.1 *4.1 *5.7 *0.9 *1.5 *1.5
世帯 KIDS TEEN M1 M2 M3 F1 F2 F3
2004.6.12 スポーツうるぐす NTV 23:55-24:35 *8.0% *0.2 *3.9 *5.1 *4.4 *3.6 *3.6 *2.4 *3.1
2004.6.12 スーパーサッカー TBS 24:00-24:45 *7.9% *0.1 *2.5 *8.4 *4.8 *1.4 *3.5 *3.8 *2.9
2004.6.12 すぽると! フジ. 24:00-25:15 *5.0% *0.0 *2.2 *4.3 *1.9 *1.6 *3.1 *3.0 *1.3
2004.6.12 ANNニュース&スポーツ テレ朝 24:00-24:30 *3.9% *0.2 *0.8 *1.2 *1.4 *1.8 *3.5 *1.4 *1.8
2004.6.12 スポーツ魂 テレ東 23:50-24:30 *3.2% *1.6 *0.7 *1.1 *2.1 *3.1 *0.3 *1.3 *1.1
2004.6.12 サタデースポーツ NHK. 21:50-22:20 *9.6% *0.2 *0.5 *2.3 *4.5 *6.8 *1.2 *4.3 *8.7
世帯 KIDS TEEN M1 M2 M3 F1 F2 F3
2005.9.3 スポーツうるぐす NTV 23:55-24:35 *6.2% *0.8 *1.9 *3.0 *3.2 *1.9 *2.8 *5.5 *2.5
2005.9.3 スーパーサッカー TBS 24:00-24:45 *6.5% *1.8 *3.0 *6.5 *5.0 *1.5 *2.8 *6.8 *1.3
2005.9.3 すぽると! フジ. 24:00-25:15 *5.5% *0.7 *2.0 *4.9 *3.9 *1.4 *0.9 *3.3 *1.7
2005.9.3 ANNニュース&スポーツ テレ朝 24:00-24:30 *5.7% *0.0 *2.2 *1.9 *3.8 *3.1 *1.2 *3.8 *1.4
2005.9.3 スポーツ魂 テレ東 23:50-24:30 *4.0% *0.1 *0.9 *3.0 *4.3 *2.2 *0.3 *0.3 *0.6
2005.9.3 サタデースポーツ NHK. 21:52-22:20 *9.4% *2.8 *2.5 *3.3 *5.3 *9.4 *3.4 *3.1 *4.5
(KIDS=12歳以下/TEEN=13~19/M=男、F=女/1=20~34歳、2=35~49歳、3=50歳以上)
ここ数年、世帯視聴率の傾向は変わっていません。
うるぐすとスパサカがトップ争いを繰り広げ、フジ(プロ野球N→すぽると)は苦戦。テレ東、テレ朝もほぼ同時間帯にスポーツニュースをぶつけてきて、激戦区になってきています。
しかし、世代別で見るともう少し色々なことがわかります。
やはり僕はスーパーサッカーが気になってしまうのですが、M1での人気に死角なし!誇らしいですね。
(その下、10代とかは下がってきているのかな?これは気になる)
サタデースポーツは時間帯が違うのですが、あえて載せてみました。早い時間帯なので当然視聴率も高いのですが、高齢者に偏っている気がする…。地味な番組作りがそうさせているんでしょうか?
ところで。
2001年からプロ野球の視聴率低下が始まりました。
そして2002年4月にTBSはとんでもないことをしでかした歴史があります。
『スーパーサッカー』の放送時間を拡大し、サッカー以外の競技も扱う総合スポーツ番組に変更しました。
しかも、番組の進行を
Jの試合ダイジェスト
→プロ野球のダイジェスト
→Jのダイジェスト
→プロ野球のダイジェスト
→Jの…
と、サッカー情報の間にプロ野球を挟むといういびつな番組構成にしてきました。。
<参考>
http://makimo.to/2ch/sports_base/1018/1018712965.html
の23
http://www.kogumarecord.org/coyote/log/2002/200204.html
の4月7日
当時は年代別視聴率の内訳とかがわからなかったので、
『サッカーだけでは視聴率が取れないからプロ野球を入れてテコ入れしたんじゃない?』
などと言われていましたが、今なら自信を持っていえます。
TBSはプロ野球の視聴率低下対策として、スーパーサッカーを犠牲にしようとしたのです。
若年層に無理やりプロ野球を見せることで、巨人戦視聴率を上げようとしたんだと思います。
そのためにスーパーサッカーの構成は目茶目茶になりましたが、それでも構わない、という態度です。
自分たちの利益源であるプロ野球巨人戦のためなら、他のスポーツはどうなってもいい、という考えが背後にあったのだと思います。
(このときプロ野球が入る代わりにJ2情報が大幅に削減され、そのこともあってサッカーファンからの猛抗議が殺到。数ヶ月で現在の番組構成に戻っています。J2についてはアレだけど)
これはほんの一例でしかないのですが、サッカーファンは事あるごとにマスメディアに反発してきました。
マスメディアが野球を押し付けてくるのを、一番実感できる立場だからです。
分かりにくいけど対象はサッカーだけではなくて、去年の近鉄騒動の際には『報道ステーション』から一般ニュースが全く消えた、ということもありました。
(ま、今年サッカーでもあったけどなー…)
以前触れた、阪神騒動・テロップへの違和感というのもこのあたりにあるのだと思います。
背後にマスメディアの意図を感じてしまうのです。
スパサカの扱いほどは悪意はなくて、もう惰性、慣例になってしまっているのかもしれないですけど。
(あのフジでも、阪神優勝の話題がそれなりに取り上げられてましたしね…)
ちょぼちょぼと過去の防衛活動(サンデーモーニングとか…)については具体例を出して触れていきますが、何でサッカーファンでアンチプロ野球になってしまう人が多いかの参考にしていただければいいかと…。
それにしても、昔だったらこんな声なき声はかき消されてしまったのかもしれませんけど、今はこうやってしっかり記録が残って、必要なときに検索出来てしまうんですよね~。
やっぱり、プロ野球の衰退とインターネットの発展は関係あるのかもしれないなあ。