いか~ん!

この夏は、海釣りしてないじゃないか!

釣りブログでもある ここの名がすたるわい!

というわけで、

まるひぶろぐ初出演 以来、最多登場回数を誇る

釣り仲間のヨネと8月の東京湾へ。


今日の船宿は吉野屋。山本周五郎も愛したここは、

世界的にも稀な、船長が釣り人に優しい船宿だ。

全国共通の船長マイクパフォーマンスである、

「はい竿あげて!おい早く!!」 は、

吉野家の場合、

「すみません、竿を上げてもらえますかぁ」 になる。

夏の終わりの一日は、あの船長マイクに癒されたい。

僕らの中では、ディカプリ男と呼ばれている、

レオナルド・ディカプリオ似の若船長に会いたい。


だが、いきなり思いついた日曜日の船釣りだ。先客も多い。

癒しのディカプリ男が駆る一番船はすでにいっぱいだった。

我々は、眼光鋭い アイパー船長が操る三番船で、房総沖へと波を切る。

決してたなびくことのない、船長のアイパーヘアーが風を裂く。


本日、我々が目指す獲物は、東京湾のショウサイフグ。

カットウという仕掛けを使った少し変わった釣法で、

今夜のフグフルコースを釣り上げるのだ。

カットウ釣りとは、簡単に言うと、

カットウという重りに付けた海老でフグを誘い、

近づいた気配を感じたら、竿をしゃくって、

重りの下についている針でフグを引っ掛ける釣りだ。

エサ取り名人のフグを釣るために編み出された必殺技。

くわしいことは、吉野家でディカプリオ似の船長に聞いて欲しい。

本当に丁寧にレッスンしてくれるから。


フグ フルコースの夢を見ながらウトウトしているうちに、

船はポイントに到着。出船時は濁っていた東京湾が、

マリンブルーに変化している。

ディカプリオ船長のタイタニック、

もとい一番船は、さっそく釣り始めているようだ。

「はい。始めちゃってもらえますかぁ~」

こちらの船にまで癒しマイクが聞こえてくる。



さあ、俺達も負けてはいられない。

ワクワクしながらカットウを投入した、まさに一投目。

俺の竿先がピクリ、のピぐらい、わずかに動いた。

小さく合わせると、かなりの勢いでラインが走る。

きた!いきなりでかい!リールを巻く、巻く、巻く。



船上のうたた寝で、すっかり日焼けした俺が釣り上げたのは、

本日の最大級のショウサイフグ。

開始3分で、おなかいっぱいだ。

アイパー船長も、嬉しそうに微笑んでくれる。

さすが吉野家だ。スマイルが行き届いている。


続いて、酒で赤くなったヨネも一匹ゲット。

この酔っ払い。クルマの運転は俺に任せっきりで、

自分だけクーラーBOXをビールで一杯にしてやがった。

しょせん小物フグだが、カットウ釣りの見本のような釣れ方だ。


そんなこんなで、青空の下、東京湾と格闘すること数時間。


終わってみれば例のごとく、さすがだな俺達。

大小のショウサイフグ、高級魚のアカメフグまで釣り上げ、

おまけにイイダコも。8月の海を心行くまで満喫した。


さて次は、おなかを満喫させる番です。


毒の部分だけ吉野家で取り除いてもらったフグを持ち帰り、

公約通り、ふぐ刺し、ふぐ鍋、焼きふぐのフルコース。

最初はお皿が透けるほどの薄造りで始めたのだが、

だんだん面倒になって、最後は短冊切りになった贅沢なふぐ刺し。

もう、皿からこぼれ落ちそう。

そのまま醤油やポン酢で食べても良し、

骨でダシをとった鍋でシャブシャブにしても良し。

ヨネ嫁、ダイゴローを呼び出して、4人でフグ8匹の贅沢。

小さなイイダコも茹でダコにして、一口づつ喰らった。

もちろんショウサイフグは美味かったが、

見た目はほとんど変わらないのに、アカメフグは確かに絶品。

コリコリ度もシコシコ度も、トラフグなんて目じゃない。

アカメの毒で死ぬ人が多いというのも、うなずける話しだ。

無茶して無免許調理したくなる旨さだった。


生でウマー、焼いてはウマー、茹でてはウマー、

雑炊なら、フグ屋でも食べれるということで、

フグうどんウマーで鍋を締めくくり、もう食べられません。


さて夏よ。もう思い残すことはない。

そろそろキノコの季節になってくれていいよ。