【テーマ別仕事の記録】●一級畳製作技能士 ●一級表装技能士 ●金沢職人大学校・本科畳科10期生~畳・襖・障子張り替え 屏風・掛軸・和紙張り~
三溪園/重要文化財・臨春閣 畳修繕 横浜市・海老名畳店さんのお声がけで、今回で4回目となる横浜市本牧の日本邸園・三溪園の歴史的建造物の畳修繕に、8/27~9/4まで9日間行ってまいりました。↑今回の現場、東の桂離宮と言われる臨春閣は、元は和歌山県にあった1649年築の紀州徳川家の別荘「巌出御殿」と言われ、1917年に三溪園に移築された模様です。↑今回は全て板入れされた紋縁畳70数畳を、4名の畳職人で現場作業、一部のみ機械縫いにて表替えする事となりました🪡↑古い畳表を外した畳床の框部には「板入れ畳」と言って頭板が縫い込まれており、長年使用しても框角が丸くならない仕事が施されていました。 にしても穴数が過去一多く、先人の苦悩が見受けられます…。↑動画は手縫い板締め作業&框縫い作業。↑平縫いのみ携帯用逢着ミシン「サンダー」にて機械縫いで仕上げます。↑畳表は熊本県産・イ草農家 村上さんの本間を使用。震災被害で大変な中ありがとうございます。↑既存畳床は本間の特級棕櫚裏地の本藁床が入っており、中々ゴツい仕様でした。 たくさん残されていた古い糸くずも綺麗に抜き取りました。↑一畳づつ、仕上がった畳を敷きこんでいきます。 広い臨春閣のお屋敷、40キロ近い特級品の本藁床を運ぶのも中々な仕事でした。↑畳縁は全て小紋の紋合わせ指定で、隣り合う畳縁の模様を合わせる仕事かつ、回り敷きも四ツ井敷きもある経験値の上がる学びの多い現場となりました。↑作業途中、多くの日本人&外国人観光客の方が、畳替え作業を珍しそうに眺めて行かれたのが印象的でした。↑見学者に向けた資料も展示されておりました。↑秋には五流派の集う三渓園・大茶会が行われる模様です。海老名畳店・吉野親方初め三溪園の皆様、岩手県・ミソノ畳店さん、栃木県の大島畳工業さん、暑い中お世話様でした。
熊本地震 毎年正月に行っている初縫い。 その東北初縫いメンバー12名より、熊本地震被災地となってしまった熊本県八代市の千丁町ゴザ倉庫へ、飲料水1728本お届けさせて頂きました。 震災後、現地の方と連絡を取り、不足していると言う飲料水を皆で送らせて頂きました。 青森県田子町/中澤畳店 岩手県千厩町/ミソノ畳店 秋田県横手市/(有)横手製畳 宮城県栗原市/(有)只見工業所 宮城県大崎市/艸々庵 宮城県大和町/浅倉畳店 宮城県仙台市/(有)コニシ小西畳工店 宮城県大河原町/齋藤畳店 山形県尾花沢市/畳屋清兵衛 山形県村山市/齊藤勇畳店 福島県須賀川市/浜尾畳商店 窓口となり現地まで届けて頂いた熊本県天草市の野島畳店さんありがとうございました🙇 被災地となってしまった熊本県八代市は、畳表の原料である「イ草」の国内生産9割以上を締める一大産地です。 私も10年間通った思い出の地。 今回の地震で多くのイ草農家の方々が被災された模様で、材料を使用する畳店へも影響がでております。 とくにこれからの季節「八月苗」と呼ばれるイ草の苗を植え付けする作業が、用水路の決壊や、用水路から水が来なくて植え付けできない、住宅や畳表を製織する倉庫が倒壊して作業できないなど大きな被害が聞こえてきます💦 ↑2016年に畳替え奉納行事で携わった八代市の「松浜軒」も倒壊してしまった模様です。 ↑2016年当時の松浜軒。 ここには多くの思い出がありました…。 ↑倒れてしまった日本製紙・八代工場の煙突も、イ草の田んぼから見える八代市のシンボル的景色でした。↑今回地元のヘアーサロン「サロンドシュヴー・ブラン」オーナー加藤さんの提案で、サロンに義援金箱を設置することになりました。↑地元のコーヒーショップ「来栖珈琲店」にも設置させていただきました。 今後も産地の方と連絡を取り、我々がご協力できる事を皆で考えながら取り組んで行きたいと思います。 心よりお見舞い申し上げます🙇
手床✖︎手織り中継ぎ表の新畳製作去年、金沢職人大学校の授業で各々作成した手縫い畳床「筋縫い12通りの手床」をいよいよ今回使用し、10期生3名&9期生3名で「金沢・里山の家」の六畳間に新畳を納品致しました。 ↑前日、雨降る宮城県を後に🚐💨🌧️、居るだけで汗ばむ夏の金沢市内へ向かいました☀️。 ↑藁菰編み5日間、800針手縫いし1600針ほど足で締め込む事3日間の、計8日間かけて一枚作った手製畳床「手床」。 ↑使用した畳表は「手織り中継ぎ六配表」と言われる絶滅危惧の伝統的技法で製作された畳表。イ草を真ん中で繋ぎ、畳表中央にうっすらと縦線が映る趣きのある畳表。 ↑9期生の @tatamisyouhashimoto橋本さんが皆の為に超希少な手織り中継ぎ表を、2日に一枚の時間をかけ織ってくれました。 数日前Live配信された、1本1本イ草を配して中継ぎ表を手織りしている様子を見ているうち、、、 ↑熊本県に通ってイ草の田植えをしてきた時…、 ↑夏の暑い時期にイ草の収穫作業の手伝いに行った時…、 ↑一本一本藁を並べて藁菰を編んだ時…、 ↑手床を作った時…、先人との対話等… 過去に重ねてきた色々な事が一つに繋がり、なんだか「フワ〜っと」走馬灯の様に思い出されました。 ↑中継ぎ表裏面は、中央でイ草を交互につないであるため裏側にヒゲがあるので、それらを毟って下準備をします。 ↑いよいよ作業が始まります。 仕事が仕事な為、替えの材料がなく、失敗が許されない、非常に何とも言えない空気感でした。 ↑もちろんすべて手縫いで仕上げて行きます。 畳縁は麻製の「新高宮」と呼ばれる畳縁を使用。 ヘリ幅は金沢仕様で八分半幅、口にはタツゴザを縫いこみ、下紙は細紙と呼ばれる二枚仕立てで縫い込みました。 ↑六名で各一枚ずつ六畳製作し、何とか納品できました。 手縫い&足踏みで作られた畳床「手床」の特徴はなんといっても稲藁の弾力性。 この手作りならではの弾力性が長きにわたり日本人の御先祖様に親しまれてきました。 ↑作業当日は、暑さと仕事の「重さ」に耐えながら、予定時間は過ぎてしまいましたが、金沢職大敷地内が花火大会会場と重なっており、日も暮れ作業が終了した頃には、素晴らしい花火が見れました🎆 こういった仕事は文化財に少数納められている「手床」を修繕するためにも用いることができる技法であり、手縫いは畳製作の基礎であるため、普段の仕事にも約立てることができます。 何より、伝統工法で全て手仕事で畳を一枚作ることで、先人の畳職人の方々の今日に至るまでの積み重ねてきた畳の礎や技術を、仕事を通じて感じることができました。 しかし、すごい貴重な授業を経験させていただきました。 参加された同期十期生、OB九期生、見学に来られた方やご指導いただいている先生方、お疲れ様でした。 時には五臓六腑に染み渡る、国内でも他に無い希少な経験を積ませてもらっている金沢職大畳科修道紀行も、卒業まで後2ヶ月となりました…。
お茵作成と玉座 お茵(おしとね)作成と玉座(ぎょくざ)↑お茵と呼ばれる、古来より畳刺しの作る最上位の敷物を作成しました。 お茵の歴史は平安時代からとか。 お茵は畳表5枚を重ねて抜い締め土台とし、和紙でくるみ、ふっくらと綿を入れ、鏡と呼ばれる白布地を張り、大和錦と呼ばれる朱色布地を畳縁として手縫い🪡↑裏地には赤布を張り、曲がり針でクケ縫い🪡↑繧 繝縁厚畳(うんげんべりあつじょう)の上にお茵を設えると、古来より「玉座」とされ天皇の座となるそうです。↑現在でも高御座(たかみくら)繧繝縁厚畳の上にお茵が見受けられます🪑 他、お茵は、神様が座する御神座と呼ばれる畳の上部にも配されています。 金沢職人大学校に通う機会が無ければ生涯作る事は無かったであろうお茵、次はより良い仕上がりに出来るよう課題も見えました。毎月1回3年間の金沢職大修道紀行も、残す所後3か月…。
無料ものづくり体験コーナー/川崎町・湖畔公園 宮城県畳業商工組合&建具業連合会&造園組合合同のワークショップを、川崎町・湖畔公園の多目的ホール「ふるふる」にて開催されました。 ↑畳組合はミニ畳&コースター作り。 ↑建具業連合会は木製衝立障子作り。 ↑造園組合はミニ庭園小鉢作りです。 ↑3つ合わせるといい感じのミニオブジェが完成しました。 ご来場いただきましたお客様に楽しんでいただけました。
色紙掛け、短冊掛け作成 ご注文頂いていた色紙掛けと短冊掛けを作成。 掛軸の端材を活用。 切って張って乾かして、畳作りの合間に少しずつ。
額装 書家のお客様のご注文で本紙(書)の裏打ちと額装を施工致しました。 額はお客様所有のパネル額に張り込んだものと、当店所有の組子額に表装したのち張り込んだ物、計3枚。 ↑当店で作成した組子額。下地が組子でできています。 組子額は軽量で、昔からある和額の下地です。 ↑京都・和紙来歩の彩雲紙を張り、フクリンを回して表装しました。 ↑こちらはお客様所有のパネル額に張り込みました。 パネル額は下地が合板パネルの為重みがあります。 ↑こちらもパネル下地に張り込みました。 「雲去青山在」と書かれているのでしょうか。 立ちこめ続けた暗雲もやがて消え、青空と共に変わらぬ美しい山々が見える⛰️ ありがとうございました。