埼玉県立近代美術館へ澁澤龍彦幻想美術館展へ行ってきました。
澁澤龍彦の世界観はもともと大好きで、いろいろ彼が書いた書物は読んでいました。
 もともと澁澤龍彦を知ったのは、20歳の時に出逢った友人が好きで彼女の家にいろいろ澁澤の本があったのがきっかけです。
彼女も独特の世界観を持っており、彼女の家に行くとよく彼女の本棚にあった本を読んだり借りたりしては本を読みあさっていました。
でも、その時澁澤の名前を知るようになっても本を読もうとは思わなかったんですよね。
きっかけは深夜番組で澁澤龍彦の展覧会を特集していて、そこで澁澤の世界観を知るようになり、その妖しく退廃的な世界観に興味を持ち始めたのがきっかけです。
 澁澤の書物が好きというより、澁澤の世界観が好きといった方が良いでしょう。
澁澤龍彦はアーティストではなく、主に批評やエッセーを書いていたのだけれど、彼の世界観が好きという事は彼がとりあげたり親交があった作家達の作品がすごく好きなのである。
 中学の頃、原宿の駅を降りる度に駅の広告に出ていた四谷シモン人形学校の案内を見てその世界に惹かれ、行ってみたい!なんて思ったりもした。
だから、澁澤の世界観で外すことの出来ない四谷シモンの人形が出てきたときはびっくりした。
 その他、大好きな金子国義や合田佐和子などとも交流を持ち、妖しいながらもその甘美な世界にはまっていた。
私が気になるアーティストの多くが澁澤龍彦と交流を持っていた。
 統一した同じ様な世界観を持つ人同士なのだから気が合うのも当然なのかもしれない。
澁澤の名を教えてくれた友に感謝です。
 想像よりも、結構遠かった埼玉近代美術館。
着いた頃には結構お腹が空いてしまって気が散ってしまっていたのだけど、澁澤龍彦の縁の深い作品を見ていくうちにどんどんその世界観に惹きこまれてしまった。
 だって東西問わず好きな作家がいっぱい展示してあるのだもの。
一番好きなアーティストの合田佐和子さんの作品を見た時は感激!
 劇場のポスターも描いたらしく、初期の頃の初めて見る作品に感動。
その他、西洋で一番好きなアーティストのポール・デルヴォーやルネマグリット、ダリ、ビアズリー。
シュールレアリズムのアーティストで初めて見る作家で好きになってしまった作品もあった。
 もともとシュールレアリズムは好きな様式の一つだが、まだまだ私の知らない素晴らしい作品があるのだ。
 そして、大ファンの金子国義や四谷シモンの作品。
また、初めて知ったのだが、澁澤が日本美術の琳派に対しての批評も書いていたとはびっくり。
いったい澁澤はどこまで美術に造詣が深いのでしょう。
 見終わった後は大満足で、その後なかなか来る事も出来ないと思い常設展も見たのだけど、澁澤龍彦の世界観が強烈だった為、同じ美術作品といっても静と動という感じ。
もちろん図録も買って帰りました。
帰りはお腹が空きすぎてしまいフラフラ&頭痛がしてきたけど、でも遠かったけど行って良かったと思った。