昔、神奈川県で障害者施設殺人事件というのが起こりました。
ご記憶されている人も多いかと思いますが、(忘れている人、知らない人もいると思いますが)
僕はこの事件が凄く印象に残っています。
なぜかというと、まずこの事件の犯人は、僕と同じ当時26歳の青年でした。(現在34歳)
同い年の人が起こした事件ということで、まずそこに衝撃を受けました。
あと、もう一つ印象に残った理由があって、僕もこの時ほぼリアルタイムで障害者施設にいたんですね。
そしてそこで、嫌がらせを受けて辞めた直後だったのです。
そういった観点から、この事件はとても他人事だとは思えず、札幌にいながら、なぜか(自分が犯したわけではないのに)
メチャメチャ焦っておりました。(なんと!)
とんでもない世の中になった・・・。というかとんでもない事が起こった・・・。焦
あの感覚、衝撃は今でも忘れられません。黙
この事件のターニングポイントは、犯人の、「障害者なんていなくなればいいと思った」という供述ですが、これは本意ではなかったはずです。
犯人は、(今ではネット記事では削除、省略されていますが)障碍者施設でいじめのような扱いを受けていた、という記事が当時流れました。
この事件は障害者施設でなくても起こりえた、パワハラ革命事件だったと思います。
ちなみに、犯人の行動のまずかったのは、障害者に絞って殺人を行ったことだと思います。
この事件を機に、障害者に対する蔑視が強くなった感じがあります。(世間の犯人を擁護する目から)
この事件が仮に、健常者も巻き込む、あるいは健常者のみを狙ったものだったら、
障害者施設並びに福祉という業界の闇に一石を投じていたかもしれません。
僕も、障害者施設で働く人間、及び利用者の悪質な部分を見たばかりのころだったので、
この事件は、起こるべくして起こったんだけれども、的を得る事ができなかった。といった印象を受けました。
懐かしいな・・・。
しかしこの事件は僕がギリギリ健常の頃に起こった事件だったので、懐かしさもあるけど、今でも鮮明です。
当時はネットニュースで、「もうこの世界に安全な場所はない。」と報道されていました・・・。
本当に、時代の節目に起こった、革命事件だったと思います。
主観ですが、あの事件以降パワハラに対する認識が浸透し、働きやすい世の中にったように感じます。
犯人にも責任はありますが、ある意味26歳の犠牲者だったかもしれません。(パワハラ社会の)
ちなみに、僕は今障害当事者ですが、人間は、(健常者は)決して「障害者なんて死んでしまえばいい」とは思っていません。
勿論、ある種見下した部分は見受けられますが、現実はどうかというと、障害者健常者問わず、嫌いな人は嫌い、好きな人は好きというのが人間の本質です。
まあ僕の場合困ることもあるのですが・・・笑
そういった事件を背景に、ある意味踏み台にして(もう風化してしまいましたが)いまの日本の空気があるんだなーという感想、思いです。(終)