【登場人物】

・村井…新潟在住サラリーマン。最近サウナ沼。

・サウナ友・高田…なんでも形から入るタイプ。




【場面】

日本海が見える温泉施設。

サウナ → 外気浴スペースの先には、日本海の水平線。




(サウナ室)


高田「いいぞ村井、“ラスト30秒”だ。ここからが勝負」

村井「もう既に人生の振り返り始まってるんだけど…」


(砂時計が落ち切る)


高田「よし、出るぞ! ととのいタイム、日本海外気浴コース!」




(外気浴スペース。ととのい椅子にドサッと座る2人)


村井「……風……日本海の風……」

高田「目をつぶれ。意識を手放せ」


(波の音・カモメの声)


村井「……オレ、今なら議事録じゃなくて、人生の反省文書けるかもしれない…」




高田「どうだ、何が見える?」

村井「上司の顔が遠ざかっていく……

 代わりに、カモメと日本海と、実家の田んぼが見える……」


高田「完全に“悟りコース”入ってるな」




(スタッフが声をかける)


スタッフ「お客様〜、椅子で寝落ちしないようにだけ、お気をつけくださいね〜」


村井「……悟り、現実に連れ戻された……」




帰り道。


高田「で、どうだった。日本海外気浴」

村井「うん。“仕事やめよう”まで行くかと思ったけど、

 ギリ“明日もまあ、行くか…”くらいで踏みとどまった」


高田「それが一番、ととのってるのかもしれん」


いかがでしたか?笑っていただけましたか?


サウナで“ととのう”つもりが、日本海を前に一瞬ガチで悟りかけるサラリーマンという、危うい境界線のコントでした。


サウナ→水風呂→日本海外気浴のゴールデンルートは、本来

「よし、明日もがんばるか」くらいに戻ってくるのが理想なのに、

うっかりすると

「もう仕事やめて実家の田んぼ継ごうかな…」まで飛んでいきそうになるところが怖くて面白いところです。


ただ、日本海の風と波の音にゆさぶられながら、

最終的に


「まぁ明日も一応行くか…」

くらいに着地できる人は、案外いちばんバランスよく“ととのっている”のかもしれません。


サウナ帰りに人生観までグラグラしそうになったら、

どうか一度、日本海の波を見ながら深呼吸してみてください。

やめるのも続けるのも、明日決めればだいたい大丈夫です。