「バックに入れても、
メーターの表示が出たり出なかったりする。シフトショックもあるんだよね~。修理よろしく~
」
という症状でご入庫の
NCP160V トヨタ プロボックス。

この度はご依頼いただき誠にありがとうございます!
電装系のトラブルは
「なんとなく調子が悪い」
「たまに起きる」
こういう表現が多く、原因特定が難しいケースも少なくありません。

こんな感じの症状。
バックにシフトした際、Rと表示されない場合は「ガツン」と大きめのショックがあります。
まずは“入口”確認:インヒビタスイッチ部では正常
最初にインヒビタスイッチ(レンジスイッチ)側で電圧確認。
ここでは バック時の入力は安定していて問題なし。
つまり、今回のポイントは
「インヒビター → ECU(もしくはメータ)へ行く途中で信号が途切れている」 可能性が高い、ということになります。
スキャンツール上では、ECUはバックレンジを認識しておらず「OFF」表示となっていました。
一方、オシロスコープでは、インヒビタスイッチから出力されるバック信号を直接モニターしており、
バックレンジにシフトした状態で、信号自体は正常に出ていることを確認しています。
ECU側で確認すると「途切れ途切れ」
次に ECU側でバック信号を確認すると、
バックに入れているのに 電圧が途切れ途切れ。
決め手はオシロ+ウイグルテスト(“見える化”)
ここでオシロスコープで信号をモニターしながら、ハーネスを軽く動かしていく ウイグルテスト を実施。(上の画像)
すると、特定の位置で 信号がストンと落ちる/復帰する を再現。

動画もどうぞ![]()
原因箇所がかなり絞れました。
こういう断続系は、サーキットテスターだけだと追いづらいこともありますが、
波形で“今まさに途切れた”瞬間が見えるので、診断が一気に進みます。
原因:ハーネス内部での断線(写真の赤丸部)
絞り込んだ箇所の保護テープをほどいていくと、
ハーネス内で 配線が断線しているのを確認。

(赤丸のところ、芯線が完全に切れている状態でした)

「外から見えない」「触るとたまに繋がる」タイプの断線は、
まさに今回のような 点いたり点かなかったり を起こします。
修理:断線部を適切に補修して再発防止
断線部は、単に繋ぐだけだと再発するので、
-
断線部の状態確認(腐食・硬化・張力の有無)
-
余裕を持たせた長さで補修
-
確実な接続(圧着/はんだは状況に応じて)
-
収縮チューブ等で絶縁・保護
-
ハーネスの取り回しを整えて、振動・テンションを逃がす
修理後、同条件で ウイグルテスト再実施 → 波形安定 を確認し、
バック表示・バックブザーも安定して作動するようになりました。

なんどシフトしても正常に点灯![]()

まるっとスキャンも問題なし![]()
さいごに:断続トラブルは「診断の組み立て」で勝てる
今回のような断続系は、闇雲に部品交換をすると遠回りになりがちです。
-
インヒビター側は正常
-
ECU側は途切れる
-
オシロで見える化
-
ウイグルで場所を特定
-
ハーネス内部の断線を補修
という流れで、最短距離で原因に辿り着けました。
同じように
「バック表示が不安定」「たまにブザーが鳴らない」など、
“たまに”系の症状でお困りの方は、一度ご相談ください。
おわり![]()
「オイル交換よろしく~
」とか、なんでもお気軽にお問い合わせくださいませ~![]()
クリックしたらメールが開きます。
または、
LINEでのお問い合わせもお待ちしております。
お気軽にどうぞ~![]()

