その中の第五章「残酷な言葉で傷つける親」を読んでいて、思い出したことがある。
以前にもブログにしたとおり、私の父は、人を下げたり貶したりして笑いを取ろうとする人だった。
そのような発言をする時の父の表情や話しぶりから察すると、父には悪気は全く無く、ユーモアのつもりなのだろうと思う。
私が小学生の頃のこと。
私の友達も、その「ユーモア」の被害者だったことを思い出した。
私には「しんぴぃ」というあだ名の友達がいた。
しんぴぃは家が近く、よく一緒に遊んでいた。
私の家に遊びに来る事も多かった。
私「今日、しんぴぃと遊びに行ってもいい?」
父「なんだおまえ。また『しびん』と遊びに行くのか?
くっさ〜!きったな〜!」
父は「最高のギャグを言ってやったぜ」みたいな、満面の笑み。
私には、それが下ネタだとすぐに分かった。
曾祖母がいる介護施設で、何度も見たことがあったからだ。
親しみを込めて呼んでいる友達のあだ名を、下ネタに使われた。
私は、すごくすごく嫌だった。
友達にも、すごくすごく申し訳無かった。
同時に、すごくすごく恥ずかしかった。
私自身も下ネタにされているような気がした。
私自身が恥ずかしい存在だから、そんなことを言われるのだと思った。
父は、何度でも同じ下ネタを繰り返した。
しんぴぃの名前が出れば必ず。
それだけでなく、私がどこかへ行こうとするだけで
「なんだ?今日も『しびん』と遊ぶのか?くっさ〜!」
と、父から振ってくることも多かった。
忘れられない。
物凄い嫌悪感が湧き上がってくる。
心底、神経を疑う。
あの頃の私、なんだか可哀想だったな。
あの頃の私、なんだか可哀想だったな。
しんぴぃにも、本当に悪いことをした。
私なんかが友達で、本当に申し訳無かった。
本当にごめんね。
本当にごめんね。