うちの夫くんは自分の子どもを可愛がりませんでした

・・・というと思いきり語弊がありますが

 

長男がいて二男がいて、8年空いてできた長女の3人の子どもが

いますが、特にいちばん下の娘なんて誰もが夫くんに

「可愛くて仕方ないでしょう」と言うのですが

夫くんは「ああ、まあ」とか言いますけれど

実際にはそこまで、という感じでした笑

 

私は3人目を妊娠したとき、全くの想定外の妊娠でしたから

やっと2人の子供の育児がひと段落して

これから少し遊んだりできるかなーとか思っていたのに

また子育てするのか・・・と最初こそブルーになっていましたが

女の子だとわかってからは毎日が楽しくて

生まれる前に娘の部屋やクローゼットの中が完璧に揃ったくらい

 

そして娘が生まれて夫くんが私に言った最初の言葉は

「待望の女の子が生まれてよかったね」というおもいっきり

他人事のようなセリフで思わず笑ってしまった私です

 

我が子を可愛がってくれないなんて嫌じゃない?って言われる

のですが、彼の生い立ちを考えるとそれも仕方ないと

思っていました

 

彼はとても立派な家に生まれた1人息子(姉がいる)ですが

母親に可愛がられることがありませんでした

厳格な父親に虐待レベルの厳しい躾をされたことで

母親自身も愛情のかけ方が分からなかったのでしょう

 

家業を継がなかったことで実家を勘当され

私と出会ったときにはすでに関係は断絶していました

 

それでも私は夫くんに内緒で結婚のご挨拶に行ったのですが

義母は「あんな男のどこがいいのかわからないわ」

「あなたが気の毒。考え直したらいかが?」と真顔で

言われました

 

夫くんは子どもに暴力や暴言は吐きません

母親の子育てが反面教師となって、言葉は一度放つと

戻せないからと言動には注意を払う人でした

だから子どもたちにはお説教などすることもありませんでした

・・・が、興味もありませんでした笑

 

私が子どもの話をしても「そうか、それはよかったね!」とか

「(私が)楽しくてよかったね」と言う感じ

長男が学校で問題を起こしても、「そういう時期もある」と言って

叱ってもくれないのですが、私が泣いていたりすると

「お母さんを泣かせるな!!」と猛烈に怒ります

 

全てが「私」が基準になっていて

上の2人の時には仕事が忙しくてほとんど家にいませんでしたが

娘の時はもう余裕があったので子育てを手伝ってくれましたが

それも私が大変だから

でも私も娘の子育ては3人目で久しぶりで楽しかったので

手助けなんていらなかったのですが

夜は私と飲んだり話したりする時間のために

せっせと娘を寝かしたりするという感じ

 

ハワイなどに行って子どもたちが遊んでいるのをみて

幸せだなと思うと同時に、将来子供がみんな自立してしまったら

寂しいと言うと

「俺は早くそういう日がきて、2人でいろんなところに行きたいよ」

と言う

 

子どもたちはそんな父親だから嫌いかというとそうではなく

パパはママだけが好きだとわかっていながら笑

私たちが仲良くて私がみんなを愛していたのでOKだったそうです

 

娘が留学した時も、ホームシックになってしまい

私が行ってあげたくても仕事の関係で行けなかった時に

夫くんにお願いしました

・・お願いするのもおかしいんですが

 

娘は「パパだったら来なくていい」と言っていましたが

夫くんは娘が心配で泣いている私を見かねて(行ってほしいから嘘泣き)

行ってくれました

2泊4日の弾丸でしたが、夫くんから送られてくる写真は

娘が寝てたり、歩いている後ろ姿だったりで

2人が一緒に写っている写真はほぼなく笑

会話も全くなかったそうです・・・

 

それでも娘はミュージカルを見たり外で食事をしたりすることで

だいぶ調子が良くなりました

 

 

子どもへの思いがまるで合わないので何こいつと思うこともありましたが笑、

家庭の温かさや楽しさは私が教えてあげようと思っていたので

それもとても楽しかったです

 

彼がいなくなる少し前に

「俺は(私)がいなかったらこんなにまともな人生を送ってない。

結婚もしなかったと思う。本当に感謝してる」と言ってくれたこと

一生忘れません

 

夫くんの希望だった子どもたちが巣立ったら2人で世界一周はできなかったけれど

幸せな人生だったと思いたいです