何にもなく、田んぼに畑、24時間営業の所なんて少し遠い場所にあるコンビニくらいだった。
近くの駅も当時は無人駅だった。
家から歩いて10分程の所に
田舎には不釣り合いなくらい、外観もオシャレで高いパン屋があったのを覚えている。
今もまだ、あるのだろうか。
あの田舎町は、どのようになっているだろうか。
あの田舎町で、私を蔑み除け者にし、疫病神と罵った人達は
今も幸せに、平凡に、暮らしていると思うと…頭がおかしくなりそうだ。
あの頃、確かに幸せになりたいと願っていた。
だけどね、本当は家族として見て欲しかったの。
ただ、それだけだったの。
血縁関係もあるのに、私だけよそ者扱いが辛かった。
ありふれた、友達から聞く家族の話、
親と喧嘩した、ご飯を食べに行った、買い物に行った…
そんなありふれた事が羨ましくて
望んでいた。願っていた。
あなた達にそんな事を望んだ私が馬鹿だったのでしょうか。
どうして私だけ、〈家族〉に入れなかったのでしょうか。