高校生と観る、妊娠の物語 | 女子校生の親日記

女子校生の親日記

2019年と2022年に中学受験を終えた中高生の母です。ふたりとも都内の女子校に通っています。

たまたま、ネットフリックスでおすすめされたのでこちらを観はじめました。

 

 

1話26分と短いので、飽きずにちょこちょこ、8話で完結。

 

ドラマの中で男性妊夫は「科学的にあり得るが少数派」という世界で、ただ、妊娠中の人間、かつマイノリティとして存在しています。(マイノリティの物語でもある)

 

居合わせた高1姉も一緒に見ていて…まぁぁぁぁ良い。性教育の切り口、ここからでいいじゃん。

 

ドラマのタイトルが「ヒヤマケンタロウの出産」とか「ヒヤマケンタロウ、母になる」ではなく「妊娠」なのが良くて、男女が入れ替わるだけで、こうも簡単にわかっちゃうかね?!と驚くほど、いわゆる男性の「実感のなさ」を理解できてしまいました。

 

うちの場合は、最初の妊娠が成立しなかったために夫の心構えは大きく変わりましたが、その最初のときは、夫のあまりに能天気な発言・行動に絶望しました。あのときの気持ちを思い出してしまった。

 

妊娠して乳児期を過ぎるぐらいまで、体の変化や痛みだけでなく、産婦人科での診察や、公共の場での嫌がらせや、仲間・家族と思っていた人からの無邪気な色眼鏡や、いろんな衝撃が連続して襲ってきますよね。加えて、不安な気持ちに寄り添ってくれちゃうスピリチュアルな商売もいろいろ…(ドラマでは触れられていませんでした、でも誰もが一度は見聞きしているはず)。

 

そういうものに出あうたび、いちいち悩んで、調べて、自分なりに答えを出して。

 

だから、じたばたせずに自分ごととして引き受ける度量のある相手としか、そういうことできないな…と思うし、こちらも相手がわかるまで諦めずに伝えていく必要があるなと。

 

ヒヤマケンタロウ(斎藤工)と亜季(上野樹里)は30代で社会的には自立しているけれど、初めての妊娠という現実の前では幼すぎるほど幼い。でも、お互い、なんとか勇気を出して出産に立ち向かいます。

 

最終話はちょっと釈然としないけれど、どんな連ドラもそんなもんだ、ということで流しておきます。