ここ二ヶ月ほどホームページ「マル爺の実験室」やブログの更新ができていないのですが,それなりには頑張っているのです。一つは年末に行われる物理教員向けの実験講座に使用する実験器具の製作ですし,3Dプリンターで色々小物 (実験用ですよ )作りに励んでいのです。過日,中学理科のY先生から 「5桁ユニットを電流計をたくさん購入したが,右2桁がゼロにならないため別のものを購入し直し不要になった」ということで全て譲り受けたのです。

せっかくなので小型電圧計の筐体を少し手直しして「小型電流計」の量産をしました。が,「LEDの電圧-電圧特性」測定器のことが頭にあり,この電流計ユニットの測定域が  「5A」だと思い込んでいたのです。

Y先生も上の写真に写っているシャント抵抗が小さいものはダメで,太い銅線上のシャント抵抗が使われているもの

に買い替えたと言っていたので,私の思い込みはさらに強くなってしまったのです。Y先生からこのユニットをいただいた際に,なぜ5A電流計のシャント抵抗がこんなに小さな抵抗器なのか 疑問には思っていたのですが,1mΩ程度の抵抗値であれば消費電力も小さくこの程度のサイズでも良いのだと思い込んだのです。

 しかし,老体・老眼に鞭打ち12台製作した段階で,岡山のN先生に差し上げるためチェクをしようとして「5mA」であることに気がついたのです。中学理科では 5mAレンジの電流計など使うことはまずないでしょうから,1mΩのシャント抵抗を注文し,改造することにしました。 N先生,1月までには仕上げますね。

 

 ちなみにこのシャント抵抗器は 一般に「チップ抵抗器」と呼ばれておりか大きさは1cmより小さいのです。また,その抵抗値の表記には

「R001」というように 「R」の文字があります。抵抗の表示には「カラーコード」が使われていますが,このような数値表示にアルファベットが追加されたものが使われるようになっています。この 「 」は 小数点のことで

 R001 は 0.001のことになります。

 と,ここで 高校物理でももっと使い道があるのではなかろうか,ということでシャント抵抗の外付けを企画しています。高校物理では電流計の「分流器」のことを学習するので,三種類ほどのシャント抵抗を付け替えできるようにしてみようということです。

また,この電流系の測定レンジが5mAと小さいことを考えると直列に抵抗値の大きい抵抗器を取り付け,「電圧計の倍率器」の学習用に使うこともできると思います。 ちなみに中高で使用するアナログ電圧計の測定レンジは1mAだったと記憶しています。