昨年夏からずっと地震観測を続けています。旧友の O君設計の地震計を作り,地震について少しは勉強もしているのですが,この地震計の最大の特徴の一つである「3Dプリンタを使って作成する」ということがある意味泣き所を抱えています。私なりのその点についての対策も検討し,先月末には調子の悪かった二号機 (東西の水平動観測用 )も改良が終わり順調に観測できるようになりました。
一年間の観測結果を多少は整理していきたいのですが,学生時代の不勉強もあり,最近の「地震学」にはとてもついて行けそうにないのです。それでもそんな観測の中で,気になることが出てきました。先日10月19日にあった京都南部の地震です。以前からマグにチュード3前後の地震が続いているようで,今回も
マグニチュード 1 以上でも一時間に4回発生しています。下二つについては私の地震計の感知限界以下で記録が取れませんし,ましてや体感できはずもありません。上二つの地震の記録を見ると,
マグニチュード3クラスの地震は決して大きな被害を出すものではないですが,3分足らずの短時間に2回も発生するのは少し気になります。
さらに気になるのは,初期微動と呼ばれるP波が 主要動のS波より大きく揺れていることです。
そこで過去のこの地点の記録を探したところ,
まず、今年の3月31日では
やはりp波が少し大きいようですがさほど気になるレベルではないかも。
次に,今年の4月13日でも二つの地震が続いていますが、後の方は似た傾向があります。
これらの地震の震源は同じところで
嵐山の西あたりです。
ここまでは気になる点があるとはいえ,p波とs波が並んで観測されるだけですが,規模が大きく震源までが遠い場合には違う現象が出てきます。
これは昨年9月4日の東海道南方おきの地震でマグニチューとが 6 とかなり大きな地震です。s波の後ろにある 「 ?波 」と記している少し振幅が大きくなっている部分が何を意味するかです。
この辺りについては学生の時にかなり「厳しい指導」を受けていたのですが,難解な数学に翻弄され,現象の本質をまるで理解できないままでした。 定性的な内容だけにしても 「高校地学」では難解なものになるでしょうね。
自作地震計は水平動が二台が完成しただけですし,設置場所もしっかりした場所ではないのでまだまだすることはたくさんあります。また,勉強することも非常に多く,頭の老化防止のレベルではなさそうですが,なんとか頑張っていこうと思います。