◆日本は単なる下請けじゃない...、TSMC熊本工場の衝撃と日本進出の狙い
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TSMCのシーシー・ウェイ(魏哲家)CEOは、日本は生産コストが低い場所ではないと言
う。その日本に工場を設置するのは「ある顧客をどうしても支えなければならない」
からだという。「ある顧客」はTSMCの主要顧客アップルのサプライヤー、つまりソニー
のことだ。ソニーを支えるために日本に工場を構えるのは、アップルを支えるのとイ
コールなのだ。
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2021年の日本の1人当たりGDPは3万9800ドル。アメリカは7万ドル以上で、台湾は約
3万3000ドルだった。台湾の1人当たりGDPはここ数年で急成長しており、多くの専門
家が2024年頃には日本に追い付く見通しを立てている。一方で、日本人の給与は少し
ずつしか上がらない。
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熊本県が2021年4月に地元企業を対象として行った調査では、大卒エンジニアの平均
初任給は19万円。一方、JASMが提示した初任給は大卒が28万円、修士が32万円、博士
が36万円と地元水準をはるかに上回っている。
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TSMCは日本に対し、熊本の12インチ工場以外にも、横浜と大阪へのIC設計センター、
茨城県への3次元IC先端パッケージング研究開発センターの設置と、かなり包括的な
投資を行っている。
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IC設計分野では、2019年から東京大学と先端半導体の技術提携を行っており、2020年
には横浜に最初のIC設計センターを、2022年末には大阪に2つ目のIC設計センターを
設立した。
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こうしたことから分かる通り、TSMCは日本の顧客とより深いパートナーシップを結ぶ
だけでなく、設計やパッケージング・検査、より高度なプロセス等を研究開発し、人
材を増員するための重要な海外拠点と見なしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c3e98b85b64d4daebf91fdefc11f30d44d3748e2