こんにちは、マティです。

今日は、『Science  Fictions あなたが知らない科学の真実』という本を読んで感じたことなどを語っていきたいと思います。


Science Fictionといえば、SFですが、この本はSFの話ではありません。

私たちは普段、科学的という言葉を「事実」「正しい」というような意味合いで使いますが、そうではないと看破するのがこの書籍です。


捏造が、科学における非事実的なものの筆頭でしょう。

しかしながら、そのような分かりやすいもの以外にも、現代科学は事実に反する側面を有しています。

これは、科学者の責任であると同時に、社会の問題でもあります。


例えば、何某かの食品のある成分が、研究によって癌の予防に有効だと判明したとしましょう。

このような報道は、よくありますね。

しかしながら、これを聞いて「その食品をこれから毎日食べよう!」とするのは待った方がいいでしょう。


まずは、その「研究」の根拠を確認するべきです。

マウスの実験で分かったのか、少数の人間グループ間で単に比較したのか、ちゃんとランダム化比較試験を行っているのか。

それによって、信用度が全く異なります。

よく言われているように、マウスで有効だと分かったことの多くが、人では有用ではありません。


科学者が、自分の研究結果を誇張していることもあれば、報道が行きすぎてしまうこともあります。

なんにせよ、論文が出ているからといって必ずしも正しくない、ということは意識しておくべきでしょう。

論文が撤回されることもあれば、別の研究では逆の結果が出ることも少なくないのですから。


また、食品系,栄養系でよくあるのは、(例えばコラーゲンが身体内で大事だからといって)食品として摂取すればいいということにはならないということです。

体内で合成したものは健康に良くとも、食品として摂取したら体に殆ど吸収されず、そのまま排出されるということはありがちなことです。


とまあ、こんな感じのことが書いてあるのが、『Science  Fictions あなたが知らない科学の真実』です。

翻訳文ですが、読みやすいですし、勉強になりました。


さて、先に少し触れた科学の捏造といえば、何が思い浮かぶでしょうか。

私は、ヘンドリック=シェーン(Quiz Knockさんの動画を見て)とSTAP細胞を思い出します。


STAP細胞といえば、十年以上前に理研の小保方晴子さんが発見したと主張して、メディアが騒ぎ立てたものの、結局は「なかった」幻の細胞です。

それにより、共著者でとても高名だった科学者が、自殺されたという痛ましい出来事もありました。


このSTAP細胞についても上記の書籍で紹介されるのですが、STAP細胞は、私の中でも印象的なのです。

最後に、このことについて触れたいと思います。



私が、高校3年生だったとき、医学部を目指していたというのは、過去のブログで何度か触れたことがあります。

国公立の前期,後期試験は、共に奈良県立医科大学を受験しました(いずれも不合格でした)。

ただ、実はその前に或る国公立大の医学部の推薦入試も受けていたのです。


私が高3だったのは、2013年度です。

国公立の推薦入試は、センター試験(今は共通テストですが)後に行われるので、私の代だと2014年の1月末あたりか2月の上旬頃でした。


2013年の1月29日に理研がプレスリリースを出して、同年2月中旬には理研と「ネイチャー誌」が調査を開始していますから、STAP細胞が「素晴らしい」と思われていた、まさにその時に推薦入試があったのです。

もちろん、面接でSTAP細胞についてどう思うか訊かれましたし、グループディスカッションの議題もそれにまつわるものだった気がします(グループディスカッションの方は、記憶が定かではないですが)。


結局、入試は不合格でしたし、STAP細胞もなかったわけですが、私の記憶にはSTAP細胞が居座り続けています。

4月初めには、STAP細胞がなかったということが半ば明らかになるのですが、STAP細胞がなかったとなると、推薦入試もなかったのでは、という感じがしてしまうのです。

まあ、そんなわけはないのですが。。



今回は、こんなところでしょうか。

次回も、また本の話になるかなと思います。

よろしければ、またご覧ください。