photo:01     評価:★★★☆☆
「お!めでたい!たい焼きオレ」

すっかり就職、受験シーズンも大詰めだ。

4月から新たな環境に向かっていく事への期待や希望、または不安や葛藤などがないまぜになった微妙な気持ちで日々を送る高校や大学の卒業予定者も多いことだろう。さらに、まだ合格発表を待っている、不安を抱えた学生も多いことと思う。

そんな方々に捧げる今回のこの商品。「お!めで『たい』!!」ということで、昔からのめでたいダジャレも利いた小粋なパッケージと、とぼけた表情のたい焼きが、根拠はないけどむやみにおめでたい気分にさせてくれる。何事もまずは気持ちの問題だ。病は気から。根拠はなくとも楽しい気分になってみるのもまた、明るい未来を築く一要素になるんじゃないかな。知らないけど。

さて、そんなわけでこのたい焼きオレ。オレ、で、たい焼き。あんこと牛乳なわけで、以前にも何度かその組み合わせの商品はこのコーナーで取り上げたこともあり、なんとなく味の想像がついてくるわけだが、今回はそこにたい焼きの「カワ」の香ばしさがプラスされているらしい。それがどのように活きてくるのかを期待してパックを開けてみる。

ミルク系飲料としては極めてスタンダードな甘い香りが鼻をくすぐる。あれ、これはもしかしたら疲れも吹き飛ぶような、甘くておいしい飲み物なのかもしれない。コーナーの趣旨とは反した期待がつのる。

ストローをさして一吸いしてみる。

ガツンと舌にくる甘味。どことなく野暮ったくも優しい小豆の風味。小豆×牛乳製品では毎度おなじみのあずきバーの味。もういい加減慣れてきた。やっぱりこの掛け合わせではあずきバーの味にしかならないのだろうか。そう思った矢先、鼻に抜ける香ばしさ。

これが「たい焼き」たる所以、皮の風味だろう。

鼻の奥をくすぐる焦げ目の香ばしさ。粉物の香り。言われてみれば確かにたい焼き。さっきまでのあずきバー感から一転、突如現れたたい焼き。あずきバー並木のパースの先に、かすかに見えたのはたい焼きの皮。見えたと思ったら全速力で接近し、俺に両足タックルを決めて笑いながら逃げて行った。

うん。マズイ。

単なるあずきオレで済ましておけばいいものを、無駄に受験とかに引っかけようとするからこういうことになる。だいたい、たい焼きは香ばしさも重要だが、あずきと皮のバランスや食感とかそういう諸々あってのたい焼きだろう。ちょっとこれはない。受験生もテンション下がって成績、振るわなくなるんじゃないかな。

さらに、このパックには受験生に向けたメッセージが書かれている。

エレメンタルマグロ経済学-未設定
受かったら117(イイナ)円

まさかのダジャレで合格祈願。しかも、かなりベスエフォートな神頼み。そんな気軽な感じでいいんだろうか。そんなフランクなのか、学問の神様。

とりあえず、この商品を手に取った消費者の「美味しかったら117(イイナ)」という願いはキッチリ却下されてることだけは言っておきたいと思う。