取引先のコンクリート屋が楽しい。
この会社の従業員は俺の知るところ計4人。社長とその奥さんとタイ人とタイ人。三谷幸喜作品的に言うところの社長の妻とその夫とタイ人の構図。まぁ、それはいいんだが、タイ人ということでいまいち日本語が通じている様で通じていないことがあり、それが結構困る。
たとえば、毎回俺がブロックを取りに行く時にはタイ人2人しかいないというパターンで、彼らは日本語がよくわからない為に伝票を書くことができず、しばらく困った揚句に「オマエ、コレ、カケル?」と言い始め、結果的に、俺が買った材料の伝票を俺が書いて、その物品受領書に俺がサインして俺が買った材料を俺が会社に持ち帰るという、会社同士の取引なのに基本的にすべてセルフサービスという状態になっていたりする。
とは言え、困ると言えば困るが、特に大きな不満があるわけではない。このタイ人二人はそれはもう東南アジアのノリ丸出しなのでとにかく明るい。この不景気の中、仕事中に底抜けに、というか底なしに明るい人と話せるのは精神的に凄くプラスになる。
ちょっと前の話だが、そんなコンクリート屋に、注文していたブロックを取りに行った時のこと。
その時は、ブロックを一個買って現場に届けるだけの仕事だったんだが、行ってみるとタイ人が一人で生コンをこね回していた。もう一人は見当たらなかったので、季節がら、恐らく風邪かなにかで休みなのだろうと思い、生コンを執拗にこね回しているタイ人に声をかけた。
いつものように滞りなく俺が伝票を書き、俺がサインして帰ろうとした時に、何となく気になったので「もう一人はどうした?」と聞くと、今まで生コンを魔女かこのタイ人か、程の勢いでこねくり回していた手を止め、親指で自分の背中側のブロック置き場の方を指して「アッチニイルヨ」と満面の笑みで言った。
あぁ、よかった。病人はいねぇのか。そんなDr.ヒルルクばりのセリフも飛び出しそうな感覚だ。そこで安堵した俺が「あぁ、もう一人もちゃんといたんだ」というとタイ人が一言。
「アレ、ボクノイモウト」
親指の先をみると、いつもの筋骨隆々になったユリオカ超特Qのようなオッサンが満面の笑みで大きく手を振っている。うん。きっと、それは弟なんじゃないかな。そう思いながら、彼らのキャラクター的に言っても絶対覚えないし、ていうか、このままの方が面白いので放っておいている。あれから一月程時間が経ったが、彼らは日本語の致命的な間違いという外国人芸人としては一級品のポテンシャルを保ったままでいてくれているだろうか。
もしも、あのまま間違いに気づかなければ、あの兄弟がボビー・オロゴンの後釜に収まる日を見る可能性はかつてない程、高い。
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タイ、という国は世界一のニューハーフ大国らしい。
そこでちょっと生まれるある懸念。それは、あのタイ人の「アレ、ボクノイモウト」というのはもしかしたら間違いではなく、それこそが真実である可能性もある、ということだ。つまり「見た目は男、頭脳は女」という名探偵コナンのネクストステージである可能性を否定できない、ということだ。
まぁ、だからどうだということはないんだが、電波と熟女とオカマ限定でモテる俺としてはある程度の距離を保って今後も観察していきたい。
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おもしろいつもりで記事を書いて、自分で読み返しみるとそうでもない、ということがよくある。ていうか、今回の記事なんかもそうだが、その原因を突き詰めていくと、多分、書いてる途中の楽しさで文章の良し悪しに頭が行っていないからだろうと思う。遊びに夢中で怪我に気がつかない子供のようだ。
このブログはそんな「見た目は大人、頭脳は子供」という、いろいろと二周目に入った名探偵コナンが書いている。