静電気がひどい。
どうやら俺は静電気を溜め込みやすい体質らしく、この時期は金属という金属に触れなくなる。
会社のデスクの足に触っては通電し、書類をまとめるクリップに触っては通電した上、少しでも潤わせようと手を洗えば水に通電する。更に、このあいだドアノブを触ろうとしたら通電した上にバチバチと青い光が見えた。「青い稲妻が僕を責める」って歌詞、こういう状況を歌ってたんじゃないか。
静電気は空気の乾燥が原因なわけでその大元は事務所内の暖房なのはわかっているが、そうは言っても止めるわけにはいかない。更に加湿器も置いてはあるが、二台のエアコンの前には焼け石に水だ。
そういうこともあって、最近ではあまり気にしないようにしている。クリップに触ってはバチバチいわせ、引き出しを触ってはバチバチいわせている。文面だけ見ると、ものすごいエグゼクティブな仕事振りっぽくなってしまったが、実際はそんなことはなく割とダラダラとしてるんだけど。
仕事中にこんな文章を書いていることでも、それはわかってもらえると思う。
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近所のセルフGSのインフォメーションボイスが好きだ。近所の、とか言ったが、まぁ、ザックリいうとJOMOだ。
車を給油機側に止めると「いらったいまて」とか言う。物凄い舌足らず。しかも、どんな操作をしてもそのインフォメーションボイスが流れるので面白い。まず「給油メニューを選んでくらたい」から始まり、画面を操作すると「お金をいれてくらたい」。
思うに、これ、狙ってるんじゃないか。萌え要素を盛り込めば客が来ると思ったか。とは言え、近年、萌えという言葉が市民権を得たが、このインフォメーションボイスはかなり前からこのままなので、実はかなり時代に先んじていたんじゃないか。
「萌え」は電流が走るようなものだと聞いたことがある。考えるより先にグッとくるんだそうだ。
そういうことなら、たぶん、俺がこのGSに行くのはこのインフォメーションボイスに萌えたからなんじゃないか。給油前に「てーでんきじょきょちーと(静電気除去シート)に触れてくだたい」と言われ、金具で備え付けられたシートに触れたら指先に電流が走ったから、きっと、そういうことだ。Don't think Just feel.
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自家ソーラー発電で余った電気は金になる。
日の出と共に発電を始め、日中の発電量の中から使いきれない分を電力会社に割高で売ることができ、雨の日は発電しない分、その日だけ電力会社から格安で電気を買うソーラー発電システム。エコと節約の両立ということでオール電化の家が普通に存在する今、割と注目を集めるシステムだ。
システムとして、よく考えられていると思う。家庭は電気代を抑えられる上に電気を売って金まで入って嬉しい。電力会社は発電コストから考えたら格安で売れる電気が手に入って嬉しい。地球環境的には火力発電時に発生する大量のCO2が削減されて嬉しい。みんな幸せ。すばらしいことだ。
そうは言っても、だ。
ソーラーシステムを導入するにはそれなりの金がいる。自宅の屋根から中の電力供給システムの一新、売電システムの導入などかかる費用は膨大だ。多分、これだけの設備をサラッとそろえるためにはかなり余裕のあるご家庭じゃないと無理だ。ブルジョアにのみ許されたエコ売電か。発電した電気を売りたいのはむしろ俺の様な典型的な庶民のはずだ。
そこで思った。静電気を新エネルギーとして研究してみてはどうだろう。静電気を利用した製品は様々あるが、どれも異電荷による吸着を利用したものばかりで、それ自体をエネルギーとして利用してはいないだろう。静電気で動くモーターの研究みたいなものを昔みたことがあるので、使えないこともないんじゃないか。
このシステムが確立されたのちには、普段発生する静電気を蓄電してそれをエネルギー会社に売るシステムを作る。ていうか、蓄電なんかさせなくたっていい。セルフのGSにある静電気除去シートから直接静電気を売ればいい。夢のシステムだ。
これができたら、俺のような帯電体質の人間は一気にブルジョアの仲間入りだ。毎日昼間から酒を飲んでベロベロになって暮らそう。そして、自分の家にこのシステムをつけてしまおう。そして、来客があれば、みんなにこう言おう。
「てーでんきじょきょちーと(静電気除去シート)に触れてくだたい」
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久々に普通の文章を書いたら長い割によくわからない話になってしまった。やっぱり、俺がものを考えるとろくなことにならない。Don't think Just feel.